2010年12月30日木曜日

アドレナリン2 ハイボルテージ

以前紹介した『アドレナリン』の主人公、登場人物を引き継いだ、純粋な続編。

主人公は引き続きスタイリッシュハゲ、ジェイソン・ステイサム。

前作では、遅効性の毒を打たれてしまい、毒の回りを遅らせるアドレナリンを分泌するためハチャメチャやる主人公『チェリオス』でしたが、今回はそのタフな肉体に目をつけられ、権力者の移植用に心臓をとられてしまいます。とりあえず人工心臓を取り付けられ目を覚ましたチェリオスは、自分の心臓を取り返すため街中を奔走。人工心臓はバッテリーで動いているため、ところどころで充電しながら! バッテリーが切れたら心臓停止→死亡です!

前作では毒の進行を遅らせるため、アドレナリンを出す。というハイテンションを維持しないといけない理由があったのですが、今回は単にバッテリーが切れないようにすればいいだけの話…、なハズなのですが、チェリオスは前作と変わらぬハイテンション! 身体に直に電流を流して充電します!しかも単にバッテリーに充電しているだけなのに、充電直後はパワー全快! ほうれん草を食べたポパイのように強くなります! 充電する→人工心臓の電力確保→心臓がきちんと機能する→とりあえず死なない。だけのハズでは!? その辺『なぜ!?』と思うのですが、そんな細かいことは言いっこなし! チェリオスはもともと凄い奴だったってだけ!

一応でも前作では理由づけとか設定がありましたが、今回はより『そんなこと、別にどうだっていいだろ?お前ら(鑑賞者)だって分かってんだろ』的なノリになってます、『体に電気流したらパワーアップしそうじゃない?』みたいなね。

チェリオスの子供の頃のエピソードが唐突に出てくるのですが、それが何かの複線になるのかな?と思って見てたけど、全然関係ないし、格闘シーンで突然主人公達が気ぐるみになり、怪獣映画風に演出されたり。なんか全然意味不明なんですけど、それが可笑しくて面白い。

ステイサムも相変わらず熱演してますが、チェリオスの恋人『イヴ』を演じるエイミー・スマートにも再注目。前作から可愛らしい女優さんだなと思っていましたが、今作でも体当たりの演技で、そこまでやっちゃって大丈夫?と心配してしまいます。ちょっとぽわっとした性格を演じてるんですが、とても可愛らしくて結構タイプ。『バタフライ・エフェクト』のヒロイン役もこなしてるので、なかなかの役の幅が広い女優さんですね。

『1』以上に「細かいことはウダウダいうな! そんなことは大事じゃない!」的なバカバカしさと勢いを楽しむ映画ですが、見せ方とか演出はちゃんと作ってあるし。素直に1より面白い続編だと思いました。この作品の監督はいい意味でのアホですよ。

大抵の場合、続編で『1』より面白い! と思わせるのはかなり難しいですよね。なんせ期待感がある分、ハードルが最初から高いですから。しかし、今作は期待以上にやってくれた優良続編だと言えます!

どうにもならない問題を抱えて煮詰まった時は、こういう映画でも見るのがいいんじゃないでしょうか。

インセプション

レオナルド・ディカプリオと渡辺謙が競演した、クリストファー・ノーラン監督の話題作。
確か今年の7月末に劇場で見ました。ちょうどついこないだレンタルも開始されたので、2010年も終わりに近づいて来た今、忘れないうちに書いておきます。

クリストファー・ノーラン監督の作品は『メメント』『バットマンビギンズ』『ダークナイト』を観ました。メメントの頃から『完璧に組み上げられている。』というイメージがあり、作品を追うごとにその傾向が強まって、『バットマンビギンズ』『ダークナイト』というアメコミヒーロー作品でも、重厚で、芸術作品のような風格さえ漂わせる作品に仕上げていました。『インセプション』はその極みとでもいいましょうか、『熟成された芳醇なワイン』のような作品でした。(ワイン飲みませんが…)

あらすじ

コブ(レオナルド・ディカプリオ)率いる少数グループは人の夢(潜在意識)に入り込み、アイデア、情報を盗み出す特殊な企業スパイ。ある日、仕事で知り合った大企業のトップ、サイトー(渡辺謙)にライバル会社の社長の息子に、ある『アイデア』を‘植え付ける(インセプション)’仕事を依頼される。他人の潜在意識の奥深くまで入り込みアイデアを植え付ける。それはかなりの危険と困難を伴う仕事だった…。

この映画では『他人の夢に入れる』『1人の夢の世界を、複数人で共有できる』『夢の中でも自らの意思で行動できる』という前提があり、他人の夢(あるいは自分自身の夢)に入り込んで、夢を自分たちの望む形、状況に換えていき、最終的には他人の頭の中の情報、アイデアをゲットするという流れです。

夢は夢なので、通常では起こり得ない突拍子もないことも起きます。その『夢をいかにして操作するか』というプロセスをかなり丁寧に描写しているので、それなりに説得力があり『いやいや、それはないでしょ~?』とならない、上質な嘘にしているのはたいしたものです。

一方で、『他人の夢に入れる』『夢の世界を、複数人で共有できる』『夢の中でも自らの意思で行動できる』を可能としているのは、ある装置のようですが、これには一切と言っていい程触れられていません。レオが自分自身の夢に1人で入っているシーンもあるので、夢に入って行動できるのは彼らが超能力を持っているからとかではなく、間違いなくこの装置が必要なハズです。たぶん微妙なところだったのでしょう。この装置まで説明しだしたら時間がなくなるし、絵的にも全然面白くないし。しかし一言も説明がないのはずいぶん思い切ったなと思います。

先にも書きましたが、ストーリーはもとより、カメラ割り、演出、音楽まで完璧に練り上げられています。

よくDVD化された時にメイキング映像が特典として入っていたりしますが、

レオ「このシーンを撮影していて思ったんだ、こういう風に撮ったらどうか?って。それを監督に相談したら、それはいい!って言ってくれて…。それであのエキサイティングなシーンが完成したんだ」
とかいうことが極めて『なさそう』な監督です。

映像も無茶苦茶綺麗…というか、『美しい』という表現がピッタリ。チープな言い方ですが、天才だと思います、この監督は。

設定上、どうしても話が複雑で理屈っぽくなってくるし、みんながみんな楽しめる作品ではないと思いますが、僕は鑑賞後『いい映画観たなあ』と思いました。2時間30分とやや長めの作品ですが、がっつり向かい合って観て欲しい秀作です。

そういえば、日本ではレオナルド・ディカプリオと渡辺謙のダブル主演!ぐらいの勢いでプロモーションされてましたが、謙さん思ったより活躍は少ないです。

2010年11月23日火曜日

CDを買う

何をつまんない事をタイトルにしてんだ? と思う方もいるかもしれませんが、まあちょっと聞いて下さい。最近は昔ほど音楽をゆっくり聴く時間が取れなくなり、昔から好きだったアーティストの新譜を聞くぐらいの音楽生活の僕ですが、お小遣いも限りがあるので、大抵はレンタルで済ませています。しかし久々にCDを買いましたよ! 前に買ったCDはなんだったか思い出せない程久々です! だからちょっと珍しい出来事なんです。

シアターブルック『intention』。

「そろそろシアターブルックの新譜出てないかな~」と思ってネットで調べたら出てました。今年の6月に。

前作『Reincarnation』からなんと約5年ぶりという超久々のリリース!

このバンドのボーカル&ギタリストの佐藤タイジの歌は、ぶっきらぼうな感じだけど独自の世界観とパワーがあり、とてもカッコよくて好きです。ギターもすごく上手。

前作『Reincarnation』は当時のブッシュ政権を批判する内容が色濃かったので、今作はどういう方向に行ったかな~? とちょっと心配もしてましたが、素直に聞ける楽曲が多くなっていて、非常にいいです!

とてもいいバンドだと思うのですが、新譜が近所のゲーム&CDショップはもちろん、TUTAYAにもなかった。あまつさえタワーレコードにもないというのはどういうことでしょうか!? 当然レンタル版もありません。なのでアマゾンで買いました。たまたまかもしれませんが、どうも予想以上に売れていないようで…少し悲しい。流行って一気に売れるのも寂しい気がしますが、もうちょっと広く評価されても…。なので皆さん機会があれば是非聞いてみて下さい。

ちなみに人気漫画『ワンピース』に出てくる主人公の仲間の1人『ブルック』は、佐藤タイジをモデルにしているのは間違いないと思います。そんな訳でワンピースファンの方もシアターブルックを気にして下さい。聞いて下さい。


2010年10月26日火曜日

マラソン大会に参加する。2回目

先日、蒜山高原マラソン大会に参加しました。
昨年と同じく3キロコースにエントリー。2回目の参加です。
去年はさした準備もせずでしたが、一応完走できたので気を良くしていました。
今年は、ここ4ヶ月間タバコをやめているので、去年よりタイムを短縮できるはず。と内心踏んでいたのですが………結果、去年より1分遅いタイムになりました。


体感的にはもっと遅いタイムだと思ってました。つまりそれぐらい去年と比べてもまともに走れてなかった。去年のことに気をよくしすぎて、ちょっとなめてましたね。
日頃の運動不足と体力低下を痛感し、さんざんに打ちのめされたマラソン大会でしたが、来年は絶対にタイム短縮を誓う! たまには走るのも気持ちいいもんです。なんだか健康になったような気がしますし。

2010年9月24日金曜日

アートとはなんであろうか。

今、僕の住んでる地域では瀬戸内国際芸術祭というのが開催されています。

これは瀬戸内海にある七つの島の屋外・屋内に芸術作品を展示し、これらをまわって鑑賞して楽しむイベント。

もともとベネッセコーポレーションが瀬戸内海の離島、直島で行っていたアート活動『ベネッセアートサイト直島』の成功、さらに近隣の島、犬島での『犬島アートプロジェクト』の立ち上がりを受けて開催されたものです。この2島に豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、高松港周辺を会場としています。

ただ、これら全部を見ようと思うと、かなりの気合いと時間が必要です。なんせ船で移動しないといけないので。1日じゃとても無理です。

今回、友人が新しく直島に出来たスポットを見たいというので、久々に行ってきました。時間もあまりないので、直島のみ。上記のようなイベント中であることもあり、かなりの人手でしたが、いくつかの家プロジェクトを見て、アイラブ湯で入浴もできたので、とりあえず目的は達成。

直島の港、フェリー乗り場には、芝生の広場があって、多くの観光客がくつろいだり、海を見たりしています。
そこに、アーティスト草間彌生(くさまやよい)さんの「赤南瓜(あかかぼちゃ)」という作品が展示されてます。

写真の作品がそれなのですが、見ての通りでっかい水玉カボチャで、中が空洞になっており、人が入れるようになっています。中に入って窓から外を眺めたりして楽しめる訳です。

近くには、『この作品は、芸術作品です。よじ登ったり、破損の恐れがある行為は決してしないで下さい。破損させた場合、修繕費を請求致します』と書かれた看板が。

普通、芸術作品などには直接触れてはならない。というルールがあります。作品の破損、汚損につながるからです。美術館の壁に大事にかけてある油絵に触ろうとする人はまずいないでしょう。いても係員が注意しますし。

しかし、屋外に設置されている上に、中に入ってOK、触ってOKのこのカボチャの場合境目が難しい。スタッフが見張ってる訳でもないので、小さい子供なんかキャッキャ言って遊んでいるうちに、そのうちよじ登り出すだろうなあと容易に想像がつきます。むしろ、そりゃ登っちゃうよなあ~子供だもの。親が諭してやるべきでしょう。

とか考えて見ていると、やっぱり子供はがんがん登ります! 中学生、高校生ぐらいの子達も登る風の仕草を見せます。いやいや、お前らはダメだろ! もう分かれよ!

でもまあ、そんな子達を含めて、このカボチャに集まって来る老若男女たちは皆とても楽しそう。家族で記念写真を撮ったり、はしゃぐ子供を眺める親とか。登ってる子にしたって、別にこの作品を壊してやろうとか悪意を持ってる訳じゃなくて、『楽しくてついつい』ですからね。それには、みんなで観光にきているという状況もあってのことですが、このカボチャが皆の笑顔の中心にいることは確かです。
いつかこのカボチャの前で撮った記念写真とか見て、楽しかった記憶が蘇るんだろうなとか、そう考えれば目くじら立てて『登るんじゃねえ!』ってのも野暮な話かなあと。草間彌生さんがそれを良しとするかどうかは分かりませんが、幸せな作品じゃないかと思います。

もちろん、公園の遊具とは違うし、知らなきゃなにしてもいい訳じゃないし、看板に『登らないで』。と書いてある以上、登っちゃダメですよ。

2010年8月10日火曜日

パソコンが壊れる。ぶっ壊DELL

うきうきで購入して、蝶よ花よとかわいがっていたおニューのパソコン DELL studio XPS8100 がいきなり壊れました。
いつものようにインターネットを楽しんでいると、突然フリーズ!


一切の入力を検知しないので、こんなこともあるさと強制終了。再度立ち上げると起動するも、しばらくしてまたフリーズ。だんだん間隔が短くなって、電源を入れた直後にフリーズしてしまうことも。セーフモードでの起動、リカバリを試みてみましたが、すべて途中でフリーズしてしまうため、手に負えないと判断。事態は思ったより深刻です。運よく起動した時になんとかデータのバックアップをとって、メーカーに修理を頼むことにしました。

ここで1つ不安が浮上。ネットでDELLのサポートについて調べたことがあるのですが、あまり評判がよろしくありません…。まさか自分が利用することになるとは…。これは参った。

で、修理に出して2週間後に帰ってきました。
1週間経った時点で、メールで『いつ帰ってくるのか?』と問い合わせたところ。
土日を挟んで、3日後に電話が。
『こちらでマシンを起動させたところ、正常に動いています。異常が確認できないのでこのまま返却するか、OSを再インストールして返却するかどちらかになるのですが』と。

うちでは絶対にどっか物理的に壊れてる!間違いない! って確信するくらいの症状なのに、それがまったく確認できないなんてそんなアホな! とも思うんですが、パソコンってそういうことありますからね…。

しかし、そのまま返してもらってもしょうがないんで、『壊れてないハズはないですけど、あと1日調べてみて、それでも異常が分からなければOSを再インストールして返却して下さい』とお願い。

その時聞いた返却予定日より遅れて返却されてきました。報告書が同封されていて、
どうやら電話後に異常を確認、処置を行ってくれたようで、マザーボードを交換したとのこと。今起動テストを兼ねてブログを書いていますが、今の所は大丈夫みたい。

気持ちとしてはもっと短い期間で修理を完了して返却して欲しい所ですが、パソコンって複雑なマシンだし原因を特定するのも難しいんだろうな…とも思うので、この期間は妥当なのかもしれません。電話の時に『じゃあ、そのまま返して下さい』と言ってたら、やっぱり壊れたまま返却されてきたのかなあ。ってとこはありますが、結果的には直って(たぶん)返ってきたし。ネットで見た噂ほどDELLのサポートは悪くないように思います。
電話応対してくれる方も日本人ではなさそうでしたが、丁寧な応対だったし。サポートセンターへのフリーダイヤルはすぐ繋がったし(これは運がよかっただけかも)。

しかし、最初に修理を頼む電話をした時に、サポートセンターの方が指示する復旧方法を試すもことごとくフリーズし、これはやっぱり引き取り修理で見てみるしかないですね。って話になった際、『お客様の保証期間は1年間となっております。今後のことも考え、保証期間の延長契約などもお考えではないでしょうか? 』って…。とりあえず『今回の不具合にどう対応して頂けるかで考えます』と答えましたが、今言うな! つ~か壊れるな! おかしな話だぜ!

変なマニュアルです。きちんと修理対応した後日に勧誘した方がいいと思うのですが…。

2010年7月14日水曜日

SAI とillust studio

相変わらず、ペンタブ問題です。以前フォトショップは最強だ。と書きました。
それは間違っていないとは思うのですが、ペンタブで絵を描くことに一番向いているか?という点では、なんか違うのかもしれないと最近思い出しました。どうもペンの速度に反応が追いついてないような違和感。
気持ち、ゆっくりペンを動かさないとダメなんです。
仕上げ段階ならともかく、気持ちよく描くため、特に下書きでは中々気になる問題ですよ。

そんな訳で、セルシスのillust studioの体験版を試してみることにしました。

良い感触です。SAIに近い使い心地で、インターフェース等は新しいソフトだけあって親切。

レイヤーを多く使うような作業になった場合、やや処理が落ちる。ということを多くの人が欠点に挙げていました。確かにそういうところはありますが、メチャメチャ凝った絵ばかり描く訳でもないし、心地いい使い勝手はかなり気に入りました。

バージョンアップも頻繁に行われていて、改善が期待できるのもプラス。価格もかなりリーズナブル。しかしながら32bit版しか発売されていません。購入後にすぐ64bit版が発売なんてことになったら目も当てられない。そんなこと言ってたら、パソコン関連の商品なんて、いつまでも購入できないのですが…。。
SAIは現時点ですでに最終形にあるようですので、illust studio 独自の機能と、バージョンアップの将来性を見込んでこちらを購入しようかな。

SAIとillust studio。どちらも体験版があるので、興味がある人は比べてみるのがいいと思います。

2010年7月12日月曜日

嘘喰い

ちょっと前にギャンブルを題材とした漫画を映画化した邦画が続けて公開されました。2009年『カイジ 人生逆転ゲーム』2010年『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』です。
『ライアーゲーム』の方は2007年にTVドラマ化され人気を博し、2009年ドラマの第2期が放送、続いて劇場版公開となったので、ご存知の方も多いと思います。

2作品の共通する概要を掻い摘んで説明すれば、とんでもないくらいのお金持ちが自らの趣味で、お金を手にするためになりふり構わず醜い姿をさらす人々を眺めるため、胴元となり、ギャンブル大会を行う。そして主人公達はそれに参加する。ってとこです。

行われるギャンブルも、パチンコとか競馬とか一般的なものではなく、特別なゲームで、勝てば一攫千金。負ければ命を失うとか、莫大な借金を背負わされるとか、かなりのハイリスク、ハイリターン。
ここだけ書くとなんだか身も蓋もないですが、ゲームルールの理解と参加者達の心理戦に重きを置いた内容で、中々おもしろいです。

カイジは、生活に困窮している多重債務者が主人公なので、後がないジリジリしたギャンブルって感じがしますが、ライアーゲームの方はタイトルそのままで、ギャンブルというテイストは少し薄いですね。なんだか全体的にクールな印象。

と言っても2作品とも映画は観てませんけどね。で、ライアーゲームと同じ、『週刊ヤングジャンプ』で連載されている漫画が『嘘喰い』です。

この作品もギャンブルを題材としており、似たような設定なのですが、先の2つが持っていない要素があります。それは『暴力』です。

首尾よく賭けで勝利して報酬を手にしたとしても、
負けた相手が暴力で訴えてきた場合、勝負を無効、どころか腹いせに命まで奪われる事もある。だから勝負中も勝利の後も、身の安全を考えそのための『暴力(武力)』を身につけておくのは当然。ってことです。

なるほど、確かにそうかも知れません。

この作品は、胴元が行うゲームで参加者同士が争う訳ではなく、賭けはあくまで個人対個人で行われるので、ルールに強制力を持たせるものがないため、特に暴力は重要なのです。

作中には、裏の賭け事を仲介する会員制の巨大倶楽部があって、勝負中は公正にゲームができるよう、中立な立場で審判をする、暴と知を兼ね備えた『立会人』が組織より派遣されます。立会人は勝負中のルール違反は許しませんが、勝負が終わった後は勝者、敗者どちらにも肩入れしないので、勝負後の安全は自分で確保しないといけません。さてさてそこで、当事者たちが各々用意した知力と野望と暴力が、時には立会人も含めてぶつかり合う訳ですよ!

要するにこの漫画は、特殊なゲームによる賭けの心理戦と、男子が大好きな、『バトル』を楽しめる、一粒で2度おいしい作品なのです!ビシッと決めた姿で戦いまくる『立会人』とボディガード達の格好良さは『メイちゃんの執事』なんか目じゃない!

惜しむらくは、この手の作品すべてに言えることですが、特殊なゲームのルールを理解して、その上で対戦相手との心理戦で上の上を読んだ方が勝つという展開のため、週刊連載で読むには話が複雑すぎて十分理解できないところでしょうか。ゲームのルールを理解するのですら、難解です。
コミックスで纏めて読んだ方が、絶対おもしろい。
あと、個人的には
近年の執事ブームに先駆けていた作品だと思っております!
今のところ映画化される予定はないようですが、別にしなくていいです。イメージが崩れるので。


2010年6月12日土曜日

ドグマ

1999年公開のアメリカ映画。以前コメント欄で香織さんがお勧めしてくれた作品で、フィーストコンビ(?)マット・デイモンとベン・アフレックの仲良し2人が主役をはった作品です。

『ドグマ』というタイトルからして、メル・ギブソンの『パッション』のような重苦しいパッケージを想像していたので、TUTAYAで見つけた時は、あまりのことに拍子抜けしました。しかも置いてある棚のジャンルは『コメディ』。はっきりいって苦手なジャンル…。
しかし…ジャケ絵と「ブチ切れた天使」のコピーには見覚えがありまくりで、恐らく10年前の最新作だった頃にも、俺はこの作品を敬遠したんだな、好みも変わらないなあ…と
感慨に耽ってしまいました。こうして10年を経て再び巡り合ったのも何かの縁。今回は腹をくくって鑑賞です。

大筋は、
かつて神の人類を罰するという意思に背いて人をかばった2人の天使、
ロキ(マット・デイモン)とバートルビー(ベン・アフレック)。2人は神の怒りを買って人間界に追放されてしまう。長く人間界で過ごしていた2人に、不意に天界に戻るチャンスが訪れるが…。
キリスト教をバカにしている…というか茶化しているような内容なので、ブラックなノリ。この『毒』をどう考えるかですが、大半の日本人はそんなにこだわりなく観れるでしょ。天界を追放されたとはいえ、神の教えに背く人間を「炎の剣」は使えなくとも、銃でバッサバッサ裁く2人の天使はおかしくも痛快。

この映画は、なんだか不思議な展開をみせます。ジャケットにいかにも主役って感じで出ているロキとバートルビーのコンビ。物語も初めは2人を軸に展開しますが、話が進むにつれ、2人の立場は主役から敵役にシフトしていき、「あらら…そうなんだ…」って感じで可哀想な扱いになってしまいます。そういう意味では、展開が読みづらい作品でフィーストとも通じるものがありますね。あと、なぜかチープさが漂うのが同じです。

マット・デイモンとベン・アフレックの2人がやっぱ若いな~。映画の本筋とは全然関係のないところで、懐かしさを感じてしまいました。おバカ映画なので、ノリで楽しめる人と、まじめなキリスト教徒じゃない人にお勧めしておきます。

2010年6月5日土曜日

パソコンを買い換えてみる。

ペンタブレットを買った時に自宅パソコンのパワー不足に触れましたが、この際…ということでPCも新調しました! DELLのstudio XPS 8100! 7年ぶりの買い替えです。

今までsonyのVAIO PCV-HS22BL7を使っていました。素のメモリは256MB。512MBを増設、計768MBで使用していましたが、さすがに画像処理系ソフトを動かすには馬力が足りない。自宅で仕事をしようか、という時にはかなりのストレスもありました。加えておもしろがって色んなソフトをインストールしまくったためか、なぜか他の動作もかなり悪くなっていて、インターネットでさえ動きが悪い状態でした。一応ディスクのクリーンアップやデフラグ、いらないソフトはアンインスト-ルしてみましたが、イマイチ。もともとVAIOもそんなに使い込んでた訳じゃなく、一時期は置物化してた時代もあり、ちょっともったいない気はしましたが、7年前のモデルだし、メモリ増設しての続投よりも、先を考えて買い替えてもいいかもな…。という結論に至り購入です!

しかしパソコンはムチャクチャ安くなりましたね。手持ちのVAIOと比べて、夢のような高スペックマシンが、当時VAIOを買った価格より全然安く買えちゃうのですから!

DELLマシンにしたのは、必要最低限な物しか付属しない分、価格の割にマシン自体は高性能。という印象で。
先代VAIOにはなにやらソフトがたくさん付いて来ましたが、大抵使いませんでしたし。

VAIOのいいところは、
国内ブランド品であることと、デザインがカッコいいこと。
でも現在のモニタ一体型モデルだと拡張性に疑問を感じるのと、やはり価格は少し割高です。
『国内ブランドである』という安心感も捨てがたいですが、(パソコンも家電製品ですから、故障時などのサポート面で安心できるような気がする…)なんでもかんでもインストールしろ。と言われるのにも飽きたし。

詳しい人に聞いたら、「それならDELLかHPがいいんじゃないか」ということで。HPには個人的にあまりいい思い出がないので、DELLに白羽の矢がたった訳ですよ。


メモリ8GB積んで、OSはwindows7 64bit。
32bitと少し迷いましたが、やはり先を考えれば、64bit版 かなあ…と。メモリも8GBにしたし、それ活かさないとね!最悪動かないアプリはXPmodeで大丈夫だろ! そんな訳でエディションはプロフェッショナルでオーダー!

VAIOのメモリ768MBと比べ、数値上は10倍以上!
これでサクサク快適だぜ~と浮かれていた訳ですが、いざ
セッティングしてみると、色々なことが起こります。

肝心のCS2はwin7にインストールはできるけど、起動させるといきなり落ちてしまい、使えない!
それじゃあ…とXPmodeにインストールして使用可能にはなりましたが、重たい!
これはホストである7側で仮想マシンの設定を色々いじって、大分よくなりました。
仮想マシンとはいえ先代VAIOよりも全然いい動きです! よしよしひと安心。

と思ったのですが、ペンタブを使用したら、なんだか動きが鈍い…。なんで?
ペンタブのドライバをXPmodeにも入れたらいいのか? と試してはみましたが、
意味ないようでした。まあ、マウスみたいなもんな訳で、それのドライバをホスト側、仮想マシン側、2箇所に入れるのも変といえば変だし…。誰か解決策知ってたら教えて下さい。

とまあ、そんなこんなで、処理が重いソフトを使う時にXPモードを起動して使用。大幅に増えたメモリとCPUの性能をXPを動かすのに使い、その上でさらにソフトを動かすという、すこぶる性能の無駄遣いのような気がしますが、ちゃんと64bitに対応したソフトがないとしょうがないので、なんだかなあ~というところではあります。それでも通常の使用に関していえば、かなり快適になりました。win7は基本的にはXPに使用感が近くてよいです。マシンのスペックが跳ね上がったんだからxpと比べて7の起動時間、処理スピードがどうかとかは分かりませんが。

cs2も64bit上で動く。という人もいるみたいなので、もうちょっと試せば、なんとかなるのかな~。しばらくは色々試してみよう。

2010年5月30日日曜日

SAW6

ソリッド シチュエーション スリラーというジャンルを確立、世に知らしめたヒット作、SAWシリーズの6作目です。

ここで原点SAW1の粗筋を紹介しておきます。見たのはかなり前なのでうろ覚えです。細かいところが間違ってたらすいません。

ある廃墟ビルの1室。広いバスルームで、2人の男が目を覚ます。2人は部屋の隅に対角線上に位置し、部屋の中央には頭を撃ち抜き自殺した老人の死体。2人は各々、足首を太い鎖で繋がれ、監禁状態にあることに気づく。
2人は面識もなく、お互いが何者かも分からない。2人が混乱していると、ポケットにカセットレコーダーが入っていることに気づく。
それを再生すると…
『何もしなければ、数時間経過した時点で2人とも死ぬ。しかし1人を殺せば、1人は助ける。』と2人を監禁した犯人=最近世間で話題になっている殺人鬼『ジグソウ』からのメッセージが。
状況を確かめようと周辺を探った2人は『受信専用携帯電話』『1発だけ弾が入ったピストル』『ノコギリ』を見つける…。徐々に明らかになる2人の男の素性と接点。なぜ自分たちが監禁されなければならないのか。死体の老人は何者なのか。何もしなければ2人とも殺される。時間とともに追い詰められていく2人の男が取る行動とは…。

これは殺人鬼『ジグソウ』による『ゲーム』で、体験者は助かるために究極の選択を迫られるのがSAWシリーズの特徴です。SAW1の場合、考えられる選択肢は、『犯人の言葉を信じて、ピストルでもう1人を撃ち殺す。』または『ノコギリで足首を切断、鎖から抜け出し、2人でバスルームからの脱出を試みる。』などなど…助かるにはそれなりの犠牲と痛みを伴うことになります。この残酷なゲームの体験者は強制参加ですが無差別に選ばれるのではなく、それなりに訳があるのがストーリーを追っていくと明らかになるのもシリーズ共通しています。

このように、限られた状況下を(密室・船上とか逃げ場がない状況)舞台としている作品を『ソリッド シチュエーション』と位置づけているみたいですね。

SAW1は傑作だと思います。物語の冒頭、監禁された2人の男と同じく、見ている方も訳が分かりませんが、徐々に状況を把握、浮かんでくる残酷な選択肢。追い詰められる2人。意外なラストと目が離せません。 痛々しい描写が多いので観るにはそれなりに馬力がいりますが、ストーリーもよく出来ています。
SAW1は低予算で制作されたにも関わらず、かなりの興行成績を上げたヒット作となり、以後続編が作られるようになりました。

一応1~6まですべて観てますが、ストーリーは1の時からすべて繋がっていて、2以降は続編を見ないとよく分からない複線がビシバシ登場します。
1がヒットして続編が作られるのはいつものことですが、それでも大抵は3作目で完結します。だから2で3に続く複線があるのは理解できます。しかしこのSAWシリーズ、続編が出るたびに、宣伝ポスターなどでは、『ついに○○の謎が明かされる』とか書いてあって、「完結なのかな?」と思って観てみると、次回作へ引っ張る複線が多く出てくるのは、腑に落ちないし、やり方としてあんまり好きじゃないです。(噂では9作目まで企画されているらしいですが)

で、続編もののサガではありますが、SAWは残酷さがどんどんエスカレート!
かなりエグい『ゲーム』がガンガン行われます。前作5のラストなんか、見ていて珍しく胸糞が悪くなってしまいました。
『ジグソウ』は3の時点で死んじゃって、以後はその犯罪を引き継ぐ後継者、2代目ジグソウは誰なのかって話になりますが、「それ、そんなに重要かあ~?」って感じで…。今までのシリーズ全部見ておいてなんですが、『6』までいるかなあ、この映画? 3ぐらいでやめておけばまだよかったのに…(ちなみに6も複線バリバリですので、7があることは間違いなさそうです)

そんな訳でSAW1だけオススメしておきます。

2010年4月7日水曜日

アバター

さんざん話題になったアバター。だいぶ遅ればせながら、劇場で観ることができました。

この映画を話す上で、避けれない話題が3D映像ですが。凄いです。おもしろい!臨場感があります! 
もともとこの映画の映像(CG)は滅茶苦茶綺麗なので、2Dでも楽しめるとは思いますが、3Dの方が絶対お勧めです。 ジュラシックパークやターミネーター2をはじめて見た時の『CGって凄い!』って感動に似た『3D凄い!』を味わえました。 ただ慣れないうちは目が疲れますね。

『映画』と一口に言っても、娯楽作品、ドキュメンタリー、アーティスティックな作品とジャンルは多岐に渡り、人それぞれ好みもあるかと思います。『アバター』は3Dで見えるけど、それでストーリーがおもしろくなる訳でもないですが、僕の考える『映画』は要するに娯楽なので、『凄い、楽しい』と思わせたら、それはそれでありなはずです。つべこべ言わずに一度3D映画を見てみることをお勧めします。 3Dはかなり気の利いた演出だと思いますよ! どうしてもアバターの青い肌の宇宙人(ナヴィ族)が好きになれない方は、ティム・バートン、ジョニーデップのゴールデンコンビ、『アリスインワンダーランド』を見てみてはどうでしょう?

と3D映像の事を書きましたが、ストーリーも、割と(といっては失礼ですが)おもしろかったです。ファンタジー色の強いSFです。途中から主人公が『伝説の勇者の再来』みたいに扱われるのですが、CGバリバリの映像と相まって、なんだかゲームみたいだなあ~。とは思いましたが、そこはそれ。悪くないです。
観る前に疑問に思っていた、アバターとのリンクが切れたらどうなるのか? とかも劇中でちゃんと説明されるのでよかったです。
あと、個人的にすごく好きな、パワーローダー(人が乗り込んで操縦するロボット)が出てくるのがいいです! キャメロン監督はロボ好きですね、エイリアン2にも出してたし。あれが、ガッチャンガッチャン歩く姿は最高です!

 見る前は、異星人との交流を通じて、変わっていく主人公を描くのが大部分だと思っていましたが、割とがっつり戦争シーンも描かれていて、人間と異星人の関係もはっきり決別してしまいます。最終的に異星人の星に侵攻してきた人類は追い返される訳ですが、この逆の展開はよく見ますが、あんまり見ないパターンですね。もちろんこの作品の場合、悪いのは人類ですが。

映像は間違いなく革新だし、ストーリーも面白いと思うのですが、上に書いたこと以外、なぜかこれといって感想が出てこない。我ながら不思議です。ナヴィ族のデザインがイマイチ好きになれないから感情移入しにくいのでしょうか? 主人公の人間は異星人ナヴィ族の娘と恋に落ちますが、こういう展開によくみられる、外見はほとんど人間と一緒。な宇宙人ではなく、なんだかイマイチ好きになれないデザインなのですから、やはり『愛』とは心なんだな~。これぞピュアラブ!

2010年3月4日木曜日

デジタルな描き味

ペンタブレットではじめて描いた作品です!→
今までのより線が滑らかになった気がします!
しかし画質が…。最初の解像度を誤った…

さて、ペンタブレットを購入したのはいいんですが、
その使い勝手を大きく左右するのはソフトじゃないでしょうか?

実際にキャンバスや紙に『描く』時は画材によって様々の書き味がありますが、
意外にもデジタル機器であるパソコンのペイントソフトにも描き味の違いがあります。

仕事柄、フォトショップやイラストレーターの扱いには多少慣れがありますが、
パワー不足に悩むうちのパソコンではフォトショップは高性能すぎてとにかく重いので、
ソフトの性能うんぬんの前に快適に作業ができません!

そんな訳で、必要最低限の機能があればいいので、軽くて動作が良いペイントソフトはないものかとフリーソフトや有料ソフトのお試し版をいくつか試してみたので、その感想を書いておきます。

僕が最低望む機能として、『アンドゥ・リドゥ、縮小・拡大がショートカットで行えること』。できればそれをbambooのファンクションキー設定でも認識して欲しい。『ショートカットキーの設定変更が可能』『レイヤー機能』がある。

とここまでだったのですが、凝った絵を描く場合など、綺麗な曲線を描くにはやはりべジュ曲線が扱えることも重要だと思いました。 鉛筆で紙に描くならまだしも、PC上にフリーハンドで美しい曲線を描くことは僕には至難の技です。

そんな前提もありつつの比較です。まずは無償(フリー)ソフトから


・pict bera second edition

筆圧検知なし。ペンタブに対応してないのか、ペンの消しゴム機能も作動せず。
ベジュ曲線も使えません。 でも他に必要な機能は揃っています。書き味も良好。動作も軽い。
フリーハンドで、がしがし描ける人にはいいと思います。


・pixia5

ベジュ曲線も引けるし、すべての条件を満たしています。が、使い勝手が独特です。慣れるまでが大変かも。僕の設定が悪かったのか、アンドゥ・リドゥの際キャンバス上にブロックパターンのような模様が表れ、上手く動いていないように感じられます。
キャンバス上に描いた絵で15パズルが出来たり、なぜか全然関係ないブロック崩しがフィルタに入ってたりと、いい意味で独創的なソフトですね。


・smoothdraw3

今 まではブログ用イラストはこれでポチポチ描いてました。機能も分かりやすくシンプルで、使いやすいです。書き味もすこぶる良好で、個人的にはかなり好きな のですが、ショートカットキーの設定変更が出来ないのと、なぜかペンタブのファンクションキーに設定したショートカットコマンドを認識しません。筆圧はちゃんと検知するのですが…。残念です。


・gimp2.6

フリーソフトの雄、ギンプ。初めて使いましたが、驚く べき高性能! これがフリーソフトだとはビックリです。フォトショップも真っ青ですね。ペイント面で言えば、ブラシの設定などが細かに行え、わかりやすい インターフェースで使い心地も良好、おもしろいフィルタも入ってます。画像編集もかなりこなせるようなので、ソフトの容量は他と比べるとそれなりにあります。レイヤーを多数使うような作業をしたときに、動きがどうなるかが少し気になりますね。あと気づいた点では、ペンタブの筆圧検知がフォトショップと比べるとやや大雑把な段階分けのようです。気のせいかな?

有料ソフト

・painter4 essentials

bamboo についてきたソフト。ペイントソフトとしてよく聞く名前です。ペイントに特化しているので、無駄な機能もなく使いやすいです。ペンタブの対応もバッチリ! (そりゃそうでしょうが)。特にブラシ設定による筆跡の違いが一目瞭然で表示されるのは嬉しい。ただ、なぜか処理が重く、サクサク快適って訳ではないのが 問題です。あとベジュ曲線は描けません。


・sai(お試し版)

こちらもペイントに特化したソフト。ペンタブを使うことをかなり意識して作られていると思います。動きも速く、必要な機能もコンパクトにまとめられていて、使い勝手がいいです。ベジュ曲線も描けるし。
特 徴として、ペン入れモードがあります。これは下書きのレイヤー(読み込んだ画像データも可)の線に、ある程度線が自動スナップする機能で、下書きから主線 を書き起こす際に重宝しそう。この機能はペンタブと相性がいいんじゃないでしょうか。ベジュ曲線で綺麗な線も引けるし、手書き感を出したい時にも対応でき るいいソフトです。欲しい。


・photoshop CS2

現在はCS4が最新ですが、僕が使っているのはCS2 なので。(bambooについてきたphotoshopElementsは割愛します。)ここまで色々試して思いますが、やはりフォトショップはビット マップデータを加工する上で、この中では最強だと思います。さすがお値段が高いだけある。前述のソフトに出来て、こいつに出来ないことはSAIのペン要れ 機能ぐらいのものです。あとは各ソフトに特徴があるフィルタですが、フォトショップが一番加工パターンは多い。ここは好みによりますが。
bambooペンのサイドスイッチでブラシ設定のパレットを呼び出せるので、ペン先設定を細かに変更できるのが便利。


・illustrator CS2

番外。前述のものはすべてビットマップデータを扱いますが、これはベクトルデータを扱うので、比べるのは間違いかもしれませんが…。ただ名前の通り、イラストを描くにはかなり優れていると実感します。当然ベジュ曲線もスイスイ引けるし。
塗りなどオブジェクトの扱いを理解していないと処理しにくい所もありますが、このソフトでイラストを描くことに慣れさえすれば、使い勝手は一番優秀でしょう。
ベクトルデータなら画質の劣化もなく、後からでも編集し放題。グラデーションメッシュなど、僕も使い方がイマイチよく分かっていませんが、(というか処理落ちするので使ってない。)時間はかかりますが相当便利だと思います。
た だ、手書き感を出すのは難しく、これだけだと良くも悪くも『イラストレーターで描いた絵』になります。ライブトレース機能を使ってアウトラインを手書き風 にすることもできますが、塗りがどうしてもペッタリした感じになり、そこはグラデーション機能を使えばいいのですが、このソフトにかなり精通しないとしん どいでしょう。微妙なニュアンスを表現したり、紙に絵の具で描くような感覚で描きたいならビットマップソフトの方がいいと思います。
ある程度下地をイラストレーターで作って、陰影・ブラシによるニュアンス出しの仕上げ加工をフォトショップで行うのが黄金パターンではないでしょうか。


まとめ

最終的には…。正直な感想として、アドビのイラレとフォトショップのソフトを持っていて、それがスイスイ動くマシンパワーがあれば、それが一番良い。という身も蓋もないことになりました。
ただこの2つは多機能なため、使いこなすにはそれなりの勉強が必要でしょう。出来ることは多いですが、価格も結構しますし…。目的に対して、果たしてどこまでの機能が必要かを考えてみると、別にその2つじゃなくても全然いい訳です。

当初の目的であった『軽くて、動きが速くて、必要最低限の機能がある』だと
手書き感あるイラストを描くには

『gimp』、『sai』、が良かったです。gimpは無償ソフトで多機能。書き心地もよい。
saiは有償ソフトですが、使い勝手がかなり良く、ペンタブを使うのに向いています。ペン入れモードもあるし、書き味はかなり好みです。お値段もお手頃。今回の画像もsaiを使ってます。

冒頭で書きましたが、基本的にはアドビのイラレとフォトショップの扱いに慣れてるので、それに準拠した操作感のあるものが使いやすかったです。

また、いずれのソフトでも素晴らしい作品を作っておられる方がたくさんいたので、要は使いようと慣れなんだと思います。イラレとフォトショップ以外はさわり程度しか扱ってないので、そこはご容赦を。

2010年2月17日水曜日

ペンタブレットを購入する!

このブログにもアップしている落書きのようなイラスト。

今までマウスでポチポチと描いていたのですが、あれで中々思うような線が引けなかったりして、やきもきしていたので、前から興味があったペンタブレットを思い切って購入しました!
自分では久々な大きな買い物です!

その筋では有名らしいwacomの『BAMBOO CTH-661』です。

同社、上位機種でプロ御用達(らしい)intuos4も考えましたが、スペック同様、価格も素晴らしい!

初めてのペンタブレットなのでどこまで使いこなせるかが疑問だったのと、なによりパワー不足に悩むうちのパソコンでは、高性能を活かし切れない恐れさえあります!

なので、「そこまでの性能はいらないだろ。」と思いBAMBOOです。

まだ少し触った程度ですが、この機種の売りであるタッチ機能は、ペイントソフトで使うには少し無理があるようです。ソフトによる対応、非対応はしょうがないのですが、作動の加減(拡大・縮小、画面のスクロール)が調整しづらいのと、あまりキビキビ動きません。ブラウザを操作するにはいいのですが…

やっぱり紙に鉛筆で描くのとは違うし、マウスに慣れてるとパソコンの操作も最初は戸惑いますが、意外と慣れるような気がする…んだけど、どうだろ。なんとか使いこなせるようがんばってみます!

2010年2月10日水曜日

2010年2月9日火曜日

ノウイング

ニコラス・ケイジ主演のディザスター・ムービーです。ようするに災害が起こって、大変なことになる系。
『アルマゲドン』とか、最近では『2012』とかもこの系統ですね。

去年ターミネーター4を劇場に見に行った時、この映画の予告を見ました。正直
『またこの手の映画か…誰が見るんだ?こんなもん』
と思い切りバカにしてました。
とにかく、地球(人類)は映画では色々な理由で滅亡の危機になってしまうので、よっぽど他に見たくなる要素がないと、見る気が起こりません。正直飽きました。

あと、好きな人には申し訳ないですが、主演のニコラス・ケイジの魅力もイマイチ分かりません。
この人の映画で特に面白かった作品があまり思いつかない。『ザ・ロック』『フェイス・オフ』ぐらいでしょうか。でもどちらもショーン・コネリー、ジョン・トラボルタとダブル主演みたいなもんですからね。それなのに、コンスタントに主演作品が出続けるのも不思議です。

このように、一切見る理由が見当たらないのですが、『ストーリーが意外な方向に進む』
と聞いて、俄然見る気が湧きました! 

「よしよし、どれくらいビックリさせてくれるんだ?かかってこい!」

すごく簡単に粗筋を書くと、

主人公(ニコラス・ケイジ)はあるきっかけで、50年前に書かれた手紙を手に入れる。その手紙には数字の羅列がビッシリ記入されており、主人公は書かれている数字が過去に起きた大災害、大事故の日付、死亡者数とピッタリ符合していることに気づく。手紙には未来の日付も書かれていて、実際に災害(事故)が起き、主人公はこれは本物の預言書だと確信、近いうちに人類が滅亡する規模の‘何か’が起こることを知るが…

劇場予告版の映像からして、もっと、どっかんどっかん天変地異の大災害が起きるのかと思ったらそうでもない。どちらかと言うとサスペンス色が強く、謎が多い展開です。
ディザスター・ムービーだと思っていたので、少し肩透かし。

手紙の出所を探り、なんとか滅亡を回避するすべがないものかと主人公は奔走しますが、
後半、結局予言は変えられず、どうしようもない事を悟ります。

この展開、最終的に主人公ががんばったことはさして意味がなく、むしろ知ってしまって色々心配した分、なんだか気の毒です。ニコラスががんばったから子供が助かった。ということでもないし。知らない方が良い事もあるってことでしょうか?そう考えれば、まあ、意外な展開かもしれませんが、『そこに話を持っていかれたら、何も言えないよ』って展開で、どうもスッキリしません。

そして僕は、「やっぱりニコラス・ケイジ主演の映画っておもしろくね~な」と思ったのでした。『ビックリ』どころか『ガッカリ』です! しばらく地球滅亡ものは遠慮しときます!

2010年1月28日木曜日

ミラーズ

『24』のジャック・バウアー役で一躍有名になったキーファー・サザーランド主演、2008年のホラー映画です。

『24』をまったく見てないのですが、
「どうせ24の人気に乗っかって主演にしたんだろ」
的なひねた見方をしてたので、まったく見る気はなかったのですが、パッケージに、

ラストの予想的中率0%!

とあったので借りました。これはつまり、
『どんでん返し、意外な大オチがありますよ』
と言っているのです。
普通、これは言っちゃいけないことだと思います。知らないからこそ驚く訳で、
『ふむふむ…意外なラストが待ってるんだな』と思いながら見たら、驚きも何もないでしょう?
もし『シックス・センス』の広告やらパッケージにこんな文言が書いてあったら、あんなにヒットしなかったと思いますよ。

だから、パッケージにまでそれを大きく記載するって事は、『意外度』においては相当自信があるってことで、「よしよし、どれくらいビックリさせてくれるんだ?かかってこい!」

粗筋を書きますと、

刑事のベン(キーファー・サザーランド)は誤射により停職中で、誤射の罪の意識で精神的にも不安定になっていたが、復職に向け、警備会社に勤務を始める。 その仕事場は、かつて大火災で多数の死傷者を出し、そのまま廃墟として放置されている巨大ショッピングセンター。ベンはそこで奇妙な現象を目にするように なる。その ことを回りの人間に相談するも、ベンの精神状態がよくないこともあり、信じてもらえない。ベンは仕事場以外でも奇怪な体験をするようになり、ついには彼の 周囲の人達にも怪奇現象は広がっていく。怪奇現象から逃れられないことを悟ったベンは、なんとか原因を調べ、解決しようとするが…。

と、まあ良くも悪くも普通のホラー映画の粗筋ですね。最初は主人公にしか怪奇現象は起こらないので、一人で悩んだりするのも定番です。翻弄されるベンをキーファー・サザーランドも好演してます。

が、しかし! 後半、家族にも怪奇現象が広がってくると、ベンはジャック・バウアー並の強引さを発揮!(見てないけど)『24』を見てないにも関わらず、ジャック・バウアーのイメージが強すぎて、行動までそれっぽくなってくるともうダメ。もうベンじゃなくて、ジャックです。『家族を守るためには、なりふり構っちゃいられねぇ』のは分かるんですが…

最終的に、悪霊とガチンコのどつきあいをして、かなりの力技で事態を収拾。さすがジャック!
なんなのでしょうか? 前半のじわじわとした日本ホラー的なところから、ちょっと油断しただけで、あっという間にジャックの一人舞台になってしまったような…。

で、問題のラストですが、この手の作品にはありがちと言えばありがちかな。ちょっと弱かった!
以前見た『ノーカントリー』のラストの方が全然ビックリしました。

パッケージにわざわざ書いて、自らハードルを上げるほどのこともない感じですが、僕みたいに興味を持ってしまう人がいることを考えると、成功と言えなくもないですね。

2010年1月13日水曜日

ワンピース STRONG WORLD

まず、最初にはっきり断っておきますが、この映画見てないです。
すいません。

でもワンピースっておもしろいですよね。
「そんなこと言われんでも分かっとる!」
という声が聞こえてきそうな、老若男女と幅広い層から人気を集めている漫画『ワンピース』ですが、僕も好きです。立ち読みでいつも読んでます。面白いし、夢があります。
(知らない人のために書いておきますと、ワンピースとは週刊少年ジャンプで連載されている漫画で、海賊王を目指す主人公ルフィと、その仲間達の冒険を描いた冒険活劇です。)

そんなワンピースの劇場版アニメも、現在公開中の『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』で10作目ということで、今作は原作者自らが脚本を書き下ろしたりと、かなりの話題を集め、破竹の興行成績らしいですね。

僕は漫画を読むだけで、TVアニメを見たり、劇場版をレンタルしたりしないのですが、今回の劇場版に関しては、僕がひいきにしているバンド『Mr.Children』の『fanfare』が主題歌という点において注目しております。この歌、ちゃんと原作をイメージして作られたもので、歌詞とかもそれっぽい。

以前同じように、これまた僕がひいきにしているバンド『BUMP OF CHICKEN』が過去の劇場版ワンピースの主題歌を歌っておりました。(ちなみにこちらは『Sailing, day』って曲名)やはり原作をイメージして作られた曲で、前向きな歌詞、アップテンポな曲調となっており、PVにも主人公ルフィが登場してました。
『Mr.Children』と『BUMP OF CHICKEN』の2曲、同じ原作をモチーフに作られているので、なんとなく似てます。
なるほど、アーティストにも幅広く支持されている漫画なのです。

と、ここで、昔、Mr.Childrenのボーカル桜井和寿さんが、テレビでなにかの折に「カラオケで歌うのはBUMP OF CHICKENさんとか、スガシカオさんとか…」としゃべっていたのを思い出します。(結構前の話しなので今は違うのかも知れませんが…。この3組の共通性に関しては、今回は省きます。)

こうなると、いつかスガシカオさんにも劇場版ワンピースの主題歌を歌ってもらいたいものです。でも、なんだか似合わないよね…。元気一杯なスガシカオってねえ…。どんな曲作るのか想像できないよ…。 だからこそ、やってもらいたい!

2010年1月5日火曜日

明けまして、ダイハード4.0

2010年がやって参りました。たまには時事ネタ(?)を…。ってことで、昨日(1月3日)テレビで放送してた『ダイハード4.0』いってみましょう。

ランボーとかロッキーとか、過去にヒットしたシリーズが時を経て、続編登場ってのが多いですが、僕としては「おお!?あの作品の続編が見れるの!?」と言うよりは「え?なんで? 今さらもうやめてくれよ!」と思ってしまう事が多い。思い出は綺麗(?)なままでってね…。

そんな訳でこのダイハード4.0も決して劇場に足を運ぶ気にならなかったし、レンタルする気にもならないのでテレビでやってくれるのはありがたい、テレビで見るのが丁度いい。そんな立ち位置の映画です!

なんだかだいぶ腐してしまいましたが、総評すればおもしろかったです。お正月に家族で見るには丁度いい感じの映画だったんじゃないでしょうか。お色気シーンも全然ないし。

ストーリーとしてはガチガチのハリウッド映画で、主人公のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)はどうやったって死なないのは分かりきっているので安心です。アクションとかの見せ方は「へ~凄いなあ」と思わせるものもあり、ど派手で中々見ごたえがあります。お金かかってますよコレは!

しかも、今作のマクレーン刑事は尋常じゃない凄さです。だいぶスティーブン・セガールに近づきましたよコレは! 車でヘリを叩き落とすは、戦闘機に飛び乗ったりと、一応ボロボロにはなりますが、大体無敵です! もうどんな頭脳犯だろうと、プロの殺し屋集団だろうと「今からお前の所に行ってボコボコにしてやる。待ってろよ」です!
ブルース・ウィリスの吹き替えを、いつもしている声優さんの声もいい味だしてる(調べたところ野沢那智さんという声優さんみたいです)。いちいちオタオタしたりしない、余裕ぶちかましのマクレーンの雰囲気をいい感じに出してます。僕の中では、ジャッキー・チェンの吹き替えの人と同じくらいのレベルで、もうブルース・ウィリスはこの声でいいやん。と思っております。

でも、この作品、タイトルも『4』ではなく、『4.0』となんだか今っぽく、映像もとても綺麗でかっこいいんです。当たり前だけど、やはり今の映画なんですよね。

前作『3』はもう十年以上前の作品だから、それは撮影・編集技術の進歩で、言ってもしょうがないんでしょうが、僕の中の『ダイハード』、『ジョン・マクレーン』って野暮ったくて、冴えない感じで、事件に巻き込まれて「なんで俺がこんな目に…」とぼやきつつも、ドタバタがんばるっていうのが、作品全体のイメージで、フィルムつ~か映像からもその味がありました。
それが今作では映像もクリアでかっこよく、マクレーンは余裕で無敵。

冴えない名残として、前作まではなんとか関係を修復しようとしていた妻と完全に離婚してしまってたり、子供達にも表面上は嫌われちゃったりしてます。今作で相棒的役割のファレルから「あんたはヒーローだよ!凄いよ!」と言われ、「だが、家に帰れば一人きりで飯を食べる。そんなヒーローになりたいか?」と哀愁を感じさせますが、やっぱり頼れるオヤジなのです。この『頼れるオヤジっぷり』が今作のマクレーンのテーマなのかも知れませんが、『かっこよくなっちゃって…』と、なんだか一抹の寂しさも感じました。