2012年9月24日月曜日

僕の金銭感覚


9月からはじまった新仮面ライダー 『仮面ライダーウィザード』が劇中で使用するアイテム、『指輪』のガチャポン。
この指輪と変身ベルト『ウィザードライバー』を組み合わせることで、劇中の魔法シーンが再現できるおもちゃです。

過去の記事http://kouske.blogspot.jp/2011/12/blog-post.htmlでも書きましたが、新ライダーが放送を開始した直後は変身ベルト、関連おもちゃは大人気ですぐに完売。
『ウィザード』も今のところ例外ではなく、このガチャポンも、街に飲みに出かけて待ち合わせ時間までブラブラしていた時にたまたま発見、
息子のおみやげにと1回ガチャガチャしたものです。ガチャガチャでさえすぐ完売。
しかもこのガチャポン 1回 300円 

この指輪をベルトのセンサー部にかざすと、ベルトが感知して指輪に対応した効果音が流れる。
それなりにハイテク感があるので、300円という価格は妥当なような気がしますが、
(とはいえベルト【別売り】がないと音声は楽しめないのですが)
もともとガチャガチャとはなにが出てくるか分からない代物であり、種類を揃えようとした場合には同じ物が当たってしまう可能性もかなりある。
どちらかと言うと年齢層の高いファン向けのコレクターズアイテムのような気がしますが、これを見つけた子供はまずやりたがるので
なかなか親泣かせなおもちゃです。

僕が子供の頃はガチャガチャは1回100円が主流で『キン消し』をガチャガチャして集めるのが流行りました。1回300円て高いよな。

ところで僕には300円の価値を測る基準があります。それがこれ

BB戦士武者ガンダム!

もう25年以上昔のプラモデルです。当時は消費税もなかったので、ピッタリ300円!
僕はこの 武者ガンダムがいたくお気に入りだったのです。出来がすごく良くて、甲冑が着脱可能、刀は鞘に収めることができると細かい点も凝っていた。
さらに顔面を押すと兜がスプリングの力で飛んで脱げるという面白ギミックも。
最高に素晴らしいプラモデルで、僕が今まで300円で買った商品の中で、最も楽しめたのはこの武者ガンダム!
だから今でも300円の商品を見ると心の中で比較してしまいます。

回転寿司でも300円皿が流れてくると


『あれは武者ガンダム1体分か…』と。

ちなみに600円になると、こうなります。






2012年6月11日月曜日

ビジュアル系と 俺と 帰らない日々を大切にしろと本で読んだよ

俺らの世代が青春まっただ中(1990~2000年)の頃ってCDが最も売れた時代らしいんですよ。まだ音楽をデータ化して不法共有とか、ダウンロード販売とかなかったですからね。聞きたい楽曲はCDを買うかレンタルするしか選択肢がなかった頃。最近はCDセールスが伸びず、音楽業界は苦戦しているそうですが、自分が最も音楽を夢中で聞けた年頃が音楽業界にとっても最盛期だったというのは中々感慨深い物があります。

当時(90年代)の音楽シーンで最も成功を収めたのは、小室哲哉氏がプロデュースする小室ファミリーと言って間違いないと思いますが、この頃同時に台頭してきたのが『ビジュアル系』です。分かりやすいところでBOØWY、X(現X-JAPAN)、BUCK-TICKなどのヘアスタイルやメイク、過激で退廃的、暴力的な世界観の影響を受けてデビューしたバンド達が1990年代中期〜2000年に一つのブームを築きました。活躍した主なバンドはLUNA SEA、黒夢、GLAY、Larc-en-ciel。その他にも続々とヴィジュアル系バンドがデビューしていました。

2000年以降はブームが収束し衰退していったようですが、現在はエアバンド形態(なんと誰一人として楽器を演奏しない)のヴィジュアル系バンド(なのかな?)『ゴールデンボンバー』が話題になっているようで、もう ヴィジュアル系(笑) と表記されるようになっても全然おかしくないような状態だ!と思っていましたが、朝の情報番組によると日本のヴィジュアル系バンドは『Visual-Kei』として海外で人気があるとか。ホントかよ?って感じだけど。


なんでこんな話を書いたかと言いますと、俺はこれ系が好きでメジャーなところはよく聞いていたのです。現在も第一線で活躍しているGLAYやLarc-en-cielなどの元(?)ヴィジュアル系バンドでも大抵初期は退廃的、耽美的な傾向が強く独自の世界観があるのですが、


一般的なヴィジュアル系のイメージってこんな感じでは?
画像はGazettE(ガゼット)。すいません。よく知らないバンドです。


今、今になって思い出すと、俺がその世界に興味を持ったのは何がきっかけだったのだろうか? 俺のヴィジュアル系の祖を探って思い出すと…

BOØWYは俺よりは少し上の世代がジャストで実をいうとあんまり馴染みがないし、Xは『天才・たけしの元気が出るテレビ』に出演してたし、奇抜すぎて半分色物だと思っていたし、BUCK-TICKはなんか重苦しくて…ってのが思春期まっただ中の俺のイメージ。ティーンだったあの頃、バブルだったあの頃、他に俺が知っててヴィジュアル系に繋がりそうなアーティストといえば……『安全地帯』、いや、ちょっと違う気が…

そう!




たぶんこの人『関口誠人』ですね! 

関口誠人は『Romanticが止まらない』で有名なC-C-B(シーシービー)(髪の毛をピンク色に染めたドラムがメインボーカルを務めるあのグループです!)の元メンバーでギターを担当、1987年に脱退後ソロ活動をスタート。

1991年に公開された角川映画『天河伝説殺人事件』、中森明菜が歌った主題歌『二人静 -「天河伝説殺人事件」より』を作曲したのが関口誠人であり、彼も同曲を歌い『天河伝説殺人事件』と映画と同じタイトルでリリースしています。

今からでは想像しにくいですが、この頃の角川映画はかなりの勢いがあり、テレビCMを大量に流すメディアミックス展開で多くのヒット作を生み出していました。1993年に角川映画を牽引した角川春樹が薬物所持により逮捕されたこと、テレビ局自身が映画を作るようになったことでメディアミックス戦略も専売特許ではなくなり、角川映画は衰退していきましたが、この時代に思春期だった人は『角川映画』という言葉になにかしら甘酸っぱい思いを感じるのではないでしょうか。それぐらい当時は話題性と影響力があったのです。

映画『天河伝説殺人事件も主題歌『二人静』がTVCMでよく流れていました。なにかの時に関口誠人バージョンを耳にして、「こっちの方がいいな」と思ったのがきっかけで『天河伝説殺人事件収録のアルバム『悪戯』を聞いてみたのですが、どうですか?このなんとも妖しい魅力は! 独特の情緒があります。



つまりは角川映画と関口誠人が俺のヴィジュアル系の道を開いた! と、こういう結論に行き着きました!


その後ブランキージェットシティ、ミッシェル・ガン・エレファントと2大カリスマバンドが登場し、興味がRock方面(あとヴィジュアル系)へ突き進んだため、関口誠人は自然と聞かなくなってしまいましたが、アルバム『悪戯』・『千夜一夜』は当時よく聞いてました。

なにか最近色々ぐるっと一周して、ふつふつと聞きたい気持ちが湧いてきたので、再び購入してみました!


以外と高かった。

少し前なら中古CDショップを何件も回らないといけないようなブツですが、今じゃインターネットでサクッと手に入れられます!
俺がこれらを熱心に聞いていた年頃からすでに倍の年齢になったという事実に愕然としつつ、久々の関口誠人はやっぱいいわ〜最高! 

CCBは2008年に再結成され、その時テレビ番組に出演していましたが、あの時の俺の微妙な気持ちといったら……。歳月とは残酷だと思わずにはいられませんでした。っていうかしばらく関口誠人本人ではなく別の人だと思って見てましたからね! 

その画像もここに貼っておくのが正しい読みモノの姿勢かと思いますが、俺の中では綺麗な思い出のままにしておきたいので、興味のある人は自分で検索して下さい!
  

2012年1月23日月曜日

面白い漫画見つけた! 福満しげゆき著 『僕の小規模な失敗』『僕の小規模な生活』

たまに妻と子供が実家に帰省して、一人暮らしになる時があるのですが、
そういう時、俺がまず何をするのかと言うと、近所の『TSUTAYA』に走って、気になる映画を見たり、最近では漫画もレンタルできるので、昔読んでいた漫画の続きを借りたり、おもしろそうな漫画を試し読みしたり、一人をいいことに半分引きこもりのように過ごしているのです。

世の男性はこういう時、女性が関わってくるような楽しい事をして過ごしているのかもしれません。それに比べ、俺ってどうしようもない奴だなあ…。とも思うのですが、俺にはそういう休日も必要なんです!

今回はそんな中発見したオススメ漫画の紹介記事ですが、俺は漫画本を1冊も所有していません。別に『大人は漫画なんか読まないんだぜ』と、気取っているわけではく、読んだ後邪魔になるし、漫画本がそこらへんに転がっていると何度でも読み返してしまう悪癖を持っているため、所有したくないのです。漫画自体は好きです。
最後に漫画本を買ったのは、大学時代の夏休みに退屈だったので買った『ベルセルク』の新刊だったでしょうか。ガッツがロシーヌと戦ってた頃。この頃はすごく面白かったのになあ…。もちろん読んだ後は即効で古本屋に売りましたが。
だから漫画がレンタルできるようになったのは嬉しい。これで長々立ち読みすることから開放されましたよ。
そんな漫画大好きだけど、所有はしていない俺が、『嘘喰い』以降、これは紹介せずにはいられない! という漫画(家)に出会いました!

『僕の小規模な失敗』『僕の小規模な生活』『うちの妻ってどうでしょう?』
作者は福満しげゆき さん。

なぜわざわざ作者名を挙げたかといいますと、『僕の小規模な〜』『うちの妻〜』どちらも作者の日常をテーマにしたエッセイ漫画だからです。

『小規模な失敗』は主人公(作者)の青春時代からはじまり、
高校生活に馴染めず孤立感をかかえ、漫画家を目指すことで己の存在意義を見出そうとするも上手くいかず高校を中退。孤立感ばかり募らせ、再度定時制高校に入学。なんとか大学に進学するも、相変わらず孤立感、無気力に苛まれ続ける中、ある日将来の妻になる女性と出会う。彼女に振り向いてもらおうと主人公はがんばるが…。

『小規模な生活』はこれの続編になり、現在も連載が続いています。
このシリーズは鬱々とした作者の青春時代〜奥さんとの出会い〜漫画でなんとか生計を立てようと、日々不安に襲われながらもどうにかこうにか頑張る〜そしてどうやら漫画でやっていけそうな感じになってきたぞ。といった『まんが道』的要素もあって面白いです。(ベクトルは違いますが、漫画で漫画家の話を描くという今流行のバクマンみたいな要素。)

『うちの妻〜』は奥さんとの生活ネタメイン。結婚してからの話なので『小規模な〜』の初期のような鬱々とした感じはありません。

同じエッセイ漫画として連載が続いているため、正直言って現在では両作とも内容がかぶっているような気がしなくもないですがでも、まあ、とにかく最高なんですよ! 
じゃ、どこがいいか箇条書きで!

絵柄が好き

初期『僕の小規模な~』う〜ん。なんでしょうね?この独特の雰囲気は。不思議な魅力があります。
『普通の漫画』で仕事をもらうのは難しいと考えた主人公(作者)は「エロ漫画なら…ということで、出版社にエロ漫画を持ち込みにいくことを妻に報告するシーンは、なんか妙で、おかしいのです。


徐々に絵柄が洗練されて現在はこんな感じの絵に。初期と比べると垢抜けた印象ですが、初期のじっとりした雰囲気も好き。
好きなコマ。


とにかく悩む
作者はもともと考えすぎで心配性な性格のようで、色々不安になって、苦悩するネタが多いのですが、高校時代のエピソードからスタートする『小規模な失敗』の頃は、思春期独自の感覚というのか、とにもかくにも初期はむやみやたらナイーブに苦悩する主人公が描かれます。
作者の福満さんは青春時代になにか強烈な劣等感というかトラウマがあるらしく、結婚して子供ができた現在でも青春時代のトラウマを漫画のネタにすることがあります。
そういうナイーブさ…好きです! 太宰治みたい!

ツボをついてくる
これは説明が難しいのですが、奥さんに「なぜ自分と結婚したのか? と問うと
全盛期の椎名林檎病

青春時代の背景や、こういう同世代だから共有できるネタから、たぶん作者の福満さんは俺と年齢が近いのだなと思っていましたが、プロフィールをみたら(ウィキペディア調べ)、見事に同じ年齢でした。しかも誕生日も1日違い。さらには妻も同じ年。これは何か、縁を感じずにはおれません。


恋はミラクル
作中に大きな存在感をもっているのが奥さんなのですが、結婚に至るまでの話がこれまた興味深く、『かわいい妻』に出会ってメロメロに惚れてしまった主人公(作者)は、当時奥さんにストーカー扱いされていたという事実も容赦なく描かれていて、痛々しいけれど笑ってしまいます。

福満氏にとっては、この奥さんと出会い、結婚できたことは、運命を大きく左右した出来事だと思います。今回紹介している作品も奥さんがいたから成り立っているとも言えますし。とにかく奥さんのことが好きらしく、半分ネタ化してるとは言え、
出会った頃

結婚後1
結婚後2

とか。かなりの愛情 (依存?)。なにより初期の頃から、どのようなシーンでも奥さんをとても可愛く描いているあたりから、愛情の深さが伺えます。
ストーカー扱いの男から結婚~現在。
不器用な男の壮大な恋物語、恋愛から夫婦生活と関係性の変化も見ることができて、これまた面白いのです。


擬音がいい
擬音、効果音の天才といえば『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦先生が有名ですが、この作品も作風にあった妙な擬音が味わい深い。
息子が誕生
赤ちゃんがぐずる声をこう表現するとは…。
俺が表現するなら「うぐっ、うぐっ、ヒックヒック」でしょうか。普通ですね。
これは天才の成せる技です。

そんな訳で、オススメポイントは尽きませんが…
以前、お気に入り漫画『嘘喰い』(http://kouske.blogspot.com/2010/07/blog-post.htmlを周りの人間に勧めた時、読んでくれたのは一人だけでした。

あれですよ、あまりに情熱的にプッシュしすぎると、かえって「う〜ん。とりあえず今はいいや」という感情を起こさせてしまうんでしょうね。だから今回もやりすぎてしまったかもしれないです。
このブログを読んでくれている稀少な皆様、少しでもピンときたら読んで損はない!…………と思います。

もし、俺の身近な方で興味を持たれた方がいたら、一声かけて下さい、貸し出します。
漫画本を買わないというライフスタイルをこの本が覆したのです。ええ、全巻買いましたよ。


初期の読み切り作品を集めた『まだ旅立ってもいないのに』も読んだのですが、さすがガロでデビューしただけあって、あまり一般受けはしない作風だと思い、今回は紹介してません。
しかしガロ=つげ義春』程度のイメージしかない俺でも、その期待を裏切らないシュールな作品群です。こちらも機会があればご一読を。