たしか今年1月末から2月にかけて、日曜ロードショーで、トランスポーターシリーズ1~3を三週連続で放送していました。
主人公フランク(ジェイソン・ステイサム)は天才運び屋『トランスポーター』。愛車を操り、いかなる依頼もいったん契約したら必ずやりとげるプロ中のプロ。その腕前が噂を呼び、いつもやっかいな仕事、積荷を頼まれる。って話。
この映画、1回もちゃんと見たことがないです。TVで放映しているのをいつもながら見。
脚本・制作リュック・ベッソンでカーアクションとくれば、それは『TAXi』とどう違うのだ? てなもんで『1』公開時にはまったく興味が持てませんでした。『ようは格好つけたタクシーだろ?』なので、いつもながら見。
この第一印象はおおよそ当たっていると思うのですが、ビシッとスーツで決めたフランク(ステイサム)が愛車BMW(2からはアウディA8)を華麗なドライビングテクニックで操り、洗練された立ち振る舞いで悪党相手に見事な大立ち回り。そんなフランクのスタイルがとってもエレガントで超素敵! さすがモデル出身、スーツがよく似合う!
タクシーがコメディならトランスポーターはスタイリッシュな味付け。案外悪くなくて『意外とイケてる映画だな』と評価が上がりました。このブログでもジェイソン・ステイサム主演作品について書くことは3度目なので、僕は自分で思う以上に彼のことを好きなのかもしれませんね。
さてさて、エレガントなフランクは仕事に対して「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」という3つのルールを課し、厳守することをポリシーとし、事あるごとにそのルールを口にします。
映画では時折このような『俺ルール』を言い放つ人物が登場しますが、現実社会で自論を主張し続けることがいかに難しいかは、社会人である方なら誰でも身に染みているでしょう。
現実にこのような人がいたら、その人は指導者、経営者になってるか、周りから総スカンを喰らってるんじゃないですかね。
ホリエモンこと堀江貴文氏など分かりやすすぎる例えです。
だからこそ格好よく映る『俺ルール』ですが、今までで一番僕を痺れさせたのが、
『ファイトクラブ』のタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)の俺ルール。
この映画は1999年公開の映画。ちょいと説明。
不眠症に悩む主人公(エドワード・ノートン)がタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)と出会い、ふとしたきっかけから2人は殴りあう。素手での殴り合いに爽快感を見出す2人。次第に彼らの『殴り合い』に魅せられた同士達が集い、ついには殴り合いで腕っぷしを競う秘密クラブ『ファイトクラブ』を結成。主人公とタイラーはファイトクラブのカリスマだったが、クラブは徐々にタイラーを中心とした、テロ組織へと姿を変えていく…。
そんな偉大なカリスマ、タイラー・ダーデンが、クラブメンバーを地下の会場に集めて、クラブのルール説明をするのですが、
「ファイトクラブのルールその一! ファイトクラブのことは口外するな!」
「ファイトクラブのルールその二! ファイトクラブのことは絶対に口外するな!」
ハイ! ここ大事なので、2回言いましたよ~。秘密のクラブですからね~。ってことなんですけど、これがムチャクチャかっこいい! もうね、痺れます。字幕版もいいんですけど、吹き替え版の山寺 宏一さんの声でもムチャかっこいい!でも、このルール、その7くらいまであったような気がするのですが、それらはきれいさっぱり忘れました!
とにかくこのシーンは屈指の名シーンだと思っているわけです。もっとも、『確かにこのシーンはかっこいいよな』って人は、よっぽど僕と好みが近い人だけでしょう。でも仲間は多いと思うんです、出会ってないだけで。
ついでに、この映画の感想を書いておくと、劇場で見たときは『う~ん?』って感じでした。監督は、ちょっと前公開された『ソーシャル・ネットワーク』のデビット・フィンチャーなのですが、当時彼が監督した作品でファイトクラブの前に公開された『ゲーム』『セブン』は、どちらもラストにどんでん返しのある作品だったため、多少期待を裏切られたというか、なんだかラストが消化できなかったんですよね。でも、思い出してみると、『あれはおもしろい映画だったな』って思う作品です。名作なので是非見て下さい。2、3回繰り返して。
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