先月、誕生日を迎えてついに40歳になった。
40歳
40代だ。この言葉の重み。30歳になった時の方が気持ち的には大きな転換期のように感じたが、まだまだ浮かれた感があったように思う。
40歳ともなれば、もう まごうことなき中年、逃げ場なし。どころか、もう10年経てば初老ではないか? いくら「若く見えますね」とおだててもらっても、実年齢は下がらない。
「おじいちゃんになったら、畑をして、通りかかった近所の友人と庭先で酒を飲みながらギターでも弾いてすごしたい。」などと嘯いてはいるが、実際問題そんな遠い将来ではないのではないか?
「おじいちゃんになったら、畑をして、通りかかった近所の友人と庭先で酒を飲みながらギターでも弾いてすごしたい。」などと嘯いてはいるが、実際問題そんな遠い将来ではないのではないか?
「フリーのデザイナーです。」などと言えば聞こえはいいが、同世代で成功を収めている人、大きな企業、組織でそれなりのポストについて部下を抱えている人と自分の状況を比べてみれば、言いようのない不安に襲われてひとり悶々と眠れぬ夜を過ごすこともある。もう40歳なのにこんなのでいいのか俺は? 大丈夫なのか?
年相応 とは中々難しい。
そこで頭を悩ませる1つの問題について今回は考えようと思う。
フリーのデザイナーという孤独な環境にいるが、幸いにもいくつかの付き合いはある。流れでのカラオケ、スナック…そこで突如求められる社交性、
それが
「じゃ、1曲歌ってくださいよ」なのだ!
同世代の気心知れた友人と行くならいざしらず、仕事、その他の付き合いで年配の方、若い子など大勢で行く場合は選曲に非常に気を使う。さらに「トップバッターお願いします」などと言われた日にはプレッシャーさえ感じる。モタモタしてると無責任に「歌いたい曲を入れたらいいんだよ」とか言う奴もいるが、俺ももう40歳、いくらなんでも友人でもない人たちの前で
「猫が〜死んだ〜♪僕の大事にしてた、子猫がぁ〜♪」
とブランキージェットシティのCat was deadをいきなりシャウトする訳にはいかないだろう。
しかし、この年齢…40歳…年相応というのが足かせだ。
例えば「嵐」押しも押されぬ国民的アイドルグループなので曲のメジャー度、歌謡曲度は申し分ない。
だが、「40歳が歌うアイドル曲ってそれどうよ?」と少々のひっかかりがあり(嵐のメンバーも全員30オーバーではあるが)さらに20代の若い子らと一緒に行っている場合、なんか小っ恥ずかしくて歌えない!
これは今流行っている若い子のバンドやグループの歌も同様で、若い子の前で若い歌は歌えないのだ! 若い子に迎合しているように思われるのではないかと勝手に邪推して無理なんだ!
まあでも、ONE OK ROCK や MAN WITH A MISSION の曲を覚えてカラオケで歌ってやろう! という馬力ももうないが…
かと言って、じゃあ演歌など、年上に対する受けの良い曲を知っているかというと、
全然知らない。完全に弾不足だ。
マイナーなバンド、曲を聞いて音楽通を気取るような大学生や専門学生的なスピリッツはここではなんの役にもたちゃあしない!
しかるに、やはり自分がよく音楽を聞いていた時代のメジャーなアーティストの曲から選曲することになるわけで…
なので、この悩みを軽くするため、ここらでひとつ我が軍の戦力(歌を知ってるアーティスト)を分析しておこうと思う。
・Mr.Children
戦術の核となる主砲。なんせ活動歴が長く、しかもコンスタントにずっと売れている。俺が高校生の頃からメジャーなバンドなわけだから、年上から年下までいける。「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」もあるし。『ミスチルなら!』という抜群の安定感。
・ユニコーン・奥田民生
最近復活した。一時ビッグ・ダディのイメージが付きすぎてマイナスだったけど、だいぶ払拭されてきたのでよかった。奥田民生のとぼけた、ゆる〜い感じで『ユニコーン、奥田民生は嫌いだ』っていう人はいないんじゃないかと思っている。でも前の年の瀬に『雪が降る町』を歌ったらみんな知らなかった。すげーショック受けたよ俺は!
・B'z
これもミスチルと同じような特長の頼れる稲葉の兄貴。しかし、いかんせん稲葉さんの声は高すぎてもう無理! 全然無理! 『もうこれで終わってもいい』という時にしか歌えない、一発で声がガラガラになる諸刃の剣。
・クレイジーケンバンド
ボーカル横山剣の声が素敵。酒呑んでガハハ。女口説いてガハハ。エロスでガハハ。粋なおっさん道と言うものを感じさせてくれる。かっこいいとはこういうことさ! なオヤジ。認知度はそんなに高くないかもしれないが、曲も歌詞もキャッチーなので、どの世代の人が聞いても嫌味がないと思う。それでいてなんかオシャレだし。
・THE YELLOW MONKEY
イエモン好きなんですよ。最近復活しましたし。ボーカルの吉井和哉は今放送中のアニメ、ドラゴンボールの主題歌も歌っているので、これにより若年層のファン拡大に………は繋がらないかもね。
ここに挙げてはみましたけど、どうなんでしょ? GLAYとかL'Arc~en~Cielみたいに当時のイメージが強いから、やっぱ同世代向けかなあ…。
・福山雅治
役者としても歌手としてもドラマやCMなどで起用され続け、非の打ち所がない福山さん。マジ、かっこいいです。でも不思議と俺の知り合いの中では『福山さんすごい好き』って人には会ったことない(失礼)タイアップ曲が多いから、サビまでいくと『あっ! この曲知ってる〜』となるアーティスト。やっぱりいい歌作ってるんです。
と、まあ、ここまでつらつらと書いてはみましたが、意外に選択肢は少ないなあ。だいたい、俺もう40歳なのにこんなくだらないこと大マジメに考えて…これは歳相応の悩みなのか?。大丈夫なのお〜?
たぶん大丈夫でしょう。たぶんね。
あと、僕、カラオケは好きなんで、誘ってください。
25歳になった時に記念に描こうとして途中止めのままの自画像。 15年も放ったらかしとは思いもしなかった。 |