「誰だっ!? あんたは!?」
「倉木だ。」
まるで、ジェームズ・ボンドのような受け答えをする男、西島秀俊演じる警視庁公安部捜査官、倉木尚武 警部が主人公のハードボイルドシリーズ、テレビドラマシーズン1・2を経ての劇場版。
妻と娘の死の真相を求めて、倉木が巨大な陰謀に挑みます。この劇場版ではシリーズ通しての謎『ダルマ』の存在や、妻と娘の死の真相がついに明かされます。
テレビシリーズの頃から、非常に凝った画面作りで魅せる本作は劇場でも見応え十分。ロケーション、演出、メチャかっこいいです。
例えて言うなら、ジョン・ウー監督の『飛び交うハト』『二丁拳銃乱射で横っ飛び』そんな感じの様式美がバシバシ!さらに元々卓越した戦闘能力を持つ倉木警部でしたが、今作ではまさにボンド並のタフガイになっておりビックリ(;・∀・)!
『いやいや、そんなことありえないから』と野暮なこと言わず素直に『かっこいい~』と楽しみましょう。
役者陣では長谷川博己と劇場版から参加した松坂桃李がかなりの好演(怪演)。特に松坂桃李がここまで狂気を纏った悪役を演じられるのには驚きました。長谷川博己演じる東はキャラが立ちすぎて吹き出す寸前でしたが、やっぱり上手いです(^^)
ただ、ストーリーは後半やや駆け足で、クライマックスの状況に至るまでもう少し説明が欲しかったのと、あっさり決着がつきすぎて『え?』って感じです。もう少し盛り上げて欲しかった。
まあ、色々ツッコミどころも多いんですけど、ラストは個人的には最高でした。あ~いう終わり方には弱いな~。終わりよければ全てよし。
邦画って、劇場でみた後に「やっぱりDVDでよかったかな?」と思うことも多いのですが、この作品は映像、重厚な音楽と劇場で鑑賞できてよかったです。
ただし、テレビシリーズをまったく観てない人は『わけわかんね』だと思うので、必ずテレビシリーズを観てからにしてくださいね。ずっとひっぱってきた謎が明かされるので、『おお…ついにか…』というカタルシスが得られるところも一つの大きなポイントだと思いますので(^^)/
久々の映画レビューでした。鑑賞直後、気持ちが熱いうちに書いておきました(^^)