2012年6月11日月曜日

ビジュアル系と 俺と 帰らない日々を大切にしろと本で読んだよ

俺らの世代が青春まっただ中(1990~2000年)の頃ってCDが最も売れた時代らしいんですよ。まだ音楽をデータ化して不法共有とか、ダウンロード販売とかなかったですからね。聞きたい楽曲はCDを買うかレンタルするしか選択肢がなかった頃。最近はCDセールスが伸びず、音楽業界は苦戦しているそうですが、自分が最も音楽を夢中で聞けた年頃が音楽業界にとっても最盛期だったというのは中々感慨深い物があります。

当時(90年代)の音楽シーンで最も成功を収めたのは、小室哲哉氏がプロデュースする小室ファミリーと言って間違いないと思いますが、この頃同時に台頭してきたのが『ビジュアル系』です。分かりやすいところでBOØWY、X(現X-JAPAN)、BUCK-TICKなどのヘアスタイルやメイク、過激で退廃的、暴力的な世界観の影響を受けてデビューしたバンド達が1990年代中期〜2000年に一つのブームを築きました。活躍した主なバンドはLUNA SEA、黒夢、GLAY、Larc-en-ciel。その他にも続々とヴィジュアル系バンドがデビューしていました。

2000年以降はブームが収束し衰退していったようですが、現在はエアバンド形態(なんと誰一人として楽器を演奏しない)のヴィジュアル系バンド(なのかな?)『ゴールデンボンバー』が話題になっているようで、もう ヴィジュアル系(笑) と表記されるようになっても全然おかしくないような状態だ!と思っていましたが、朝の情報番組によると日本のヴィジュアル系バンドは『Visual-Kei』として海外で人気があるとか。ホントかよ?って感じだけど。


なんでこんな話を書いたかと言いますと、俺はこれ系が好きでメジャーなところはよく聞いていたのです。現在も第一線で活躍しているGLAYやLarc-en-cielなどの元(?)ヴィジュアル系バンドでも大抵初期は退廃的、耽美的な傾向が強く独自の世界観があるのですが、


一般的なヴィジュアル系のイメージってこんな感じでは?
画像はGazettE(ガゼット)。すいません。よく知らないバンドです。


今、今になって思い出すと、俺がその世界に興味を持ったのは何がきっかけだったのだろうか? 俺のヴィジュアル系の祖を探って思い出すと…

BOØWYは俺よりは少し上の世代がジャストで実をいうとあんまり馴染みがないし、Xは『天才・たけしの元気が出るテレビ』に出演してたし、奇抜すぎて半分色物だと思っていたし、BUCK-TICKはなんか重苦しくて…ってのが思春期まっただ中の俺のイメージ。ティーンだったあの頃、バブルだったあの頃、他に俺が知っててヴィジュアル系に繋がりそうなアーティストといえば……『安全地帯』、いや、ちょっと違う気が…

そう!




たぶんこの人『関口誠人』ですね! 

関口誠人は『Romanticが止まらない』で有名なC-C-B(シーシービー)(髪の毛をピンク色に染めたドラムがメインボーカルを務めるあのグループです!)の元メンバーでギターを担当、1987年に脱退後ソロ活動をスタート。

1991年に公開された角川映画『天河伝説殺人事件』、中森明菜が歌った主題歌『二人静 -「天河伝説殺人事件」より』を作曲したのが関口誠人であり、彼も同曲を歌い『天河伝説殺人事件』と映画と同じタイトルでリリースしています。

今からでは想像しにくいですが、この頃の角川映画はかなりの勢いがあり、テレビCMを大量に流すメディアミックス展開で多くのヒット作を生み出していました。1993年に角川映画を牽引した角川春樹が薬物所持により逮捕されたこと、テレビ局自身が映画を作るようになったことでメディアミックス戦略も専売特許ではなくなり、角川映画は衰退していきましたが、この時代に思春期だった人は『角川映画』という言葉になにかしら甘酸っぱい思いを感じるのではないでしょうか。それぐらい当時は話題性と影響力があったのです。

映画『天河伝説殺人事件も主題歌『二人静』がTVCMでよく流れていました。なにかの時に関口誠人バージョンを耳にして、「こっちの方がいいな」と思ったのがきっかけで『天河伝説殺人事件収録のアルバム『悪戯』を聞いてみたのですが、どうですか?このなんとも妖しい魅力は! 独特の情緒があります。



つまりは角川映画と関口誠人が俺のヴィジュアル系の道を開いた! と、こういう結論に行き着きました!


その後ブランキージェットシティ、ミッシェル・ガン・エレファントと2大カリスマバンドが登場し、興味がRock方面(あとヴィジュアル系)へ突き進んだため、関口誠人は自然と聞かなくなってしまいましたが、アルバム『悪戯』・『千夜一夜』は当時よく聞いてました。

なにか最近色々ぐるっと一周して、ふつふつと聞きたい気持ちが湧いてきたので、再び購入してみました!


以外と高かった。

少し前なら中古CDショップを何件も回らないといけないようなブツですが、今じゃインターネットでサクッと手に入れられます!
俺がこれらを熱心に聞いていた年頃からすでに倍の年齢になったという事実に愕然としつつ、久々の関口誠人はやっぱいいわ〜最高! 

CCBは2008年に再結成され、その時テレビ番組に出演していましたが、あの時の俺の微妙な気持ちといったら……。歳月とは残酷だと思わずにはいられませんでした。っていうかしばらく関口誠人本人ではなく別の人だと思って見てましたからね! 

その画像もここに貼っておくのが正しい読みモノの姿勢かと思いますが、俺の中では綺麗な思い出のままにしておきたいので、興味のある人は自分で検索して下さい!