2016年6月11日土曜日

俺も今年で40歳だ。ここらでひとつ考えよう カラオケの話

先月、誕生日を迎えてついに40歳になった。

40歳


40代だ。この言葉の重み。30歳になった時の方が気持ち的には大きな転換期のように感じたが、まだまだ浮かれた感があったように思う。
40歳ともなれば、もう まごうことなき中年、逃げ場なし。どころか、もう10年経てば初老ではないか? いくら「若く見えますね」とおだててもらっても、実年齢は下がらない。

「おじいちゃんになったら、畑をして、通りかかった近所の友人と庭先で酒を飲みながらギターでも弾いてすごしたい。」などと嘯いてはいるが、実際問題そんな遠い将来ではないのではないか?

「フリーのデザイナーです。」などと言えば聞こえはいいが、同世代で成功を収めている人、大きな企業、組織でそれなりのポストについて部下を抱えている人と自分の状況を比べてみれば、言いようのない不安に襲われてひとり悶々と眠れぬ夜を過ごすこともある。もう40歳なのにこんなのでいいのか俺は? 大丈夫なのか?


年相応 とは中々難しい。



そこで頭を悩ませる1つの問題について今回は考えようと思う。

フリーのデザイナーという孤独な環境にいるが、幸いにもいくつかの付き合いはある。流れでのカラオケ、スナック…そこで突如求められる社交性、
それが

「じゃ、1曲歌ってくださいよ」なのだ!

同世代の気心知れた友人と行くならいざしらず、仕事、その他の付き合いで年配の方、若い子など大勢で行く場合は選曲に非常に気を使う。さらに「トップバッターお願いします」などと言われた日にはプレッシャーさえ感じる。モタモタしてると無責任に「歌いたい曲を入れたらいいんだよ」とか言う奴もいるが、俺ももう40歳、いくらなんでも友人でもない人たちの前で

「猫が〜死んだ〜♪僕の大事にしてた、子猫がぁ〜♪」


とブランキージェットシティのCat was deadをいきなりシャウトする訳にはいかないだろう。

しかし、この年齢…40歳…年相応というのが足かせだ。
例えば「嵐」押しも押されぬ国民的アイドルグループなので曲のメジャー度、歌謡曲度は申し分ない。
だが、「40歳が歌うアイドル曲ってそれどうよ?」と少々のひっかかりがあり(嵐のメンバーも全員30オーバーではあるが)さらに20代の若い子らと一緒に行っている場合、なんか小っ恥ずかしくて歌えない!
これは今流行っている若い子のバンドやグループの歌も同様で、若い子の前で若い歌は歌えないのだ! 若い子に迎合しているように思われるのではないかと勝手に邪推して無理なんだ!
まあでも、ONE OK ROCK や MAN WITH A MISSION の曲を覚えてカラオケで歌ってやろう! という馬力ももうないが…

かと言って、じゃあ演歌など、年上に対する受けの良い曲を知っているかというと、

全然知らない。完全に弾不足だ。


マイナーなバンド、曲を聞いて音楽通を気取るような大学生や専門学生的なスピリッツはここではなんの役にもたちゃあしない!
しかるに、やはり自分がよく音楽を聞いていた時代のメジャーなアーティストの曲から選曲することになるわけで…

なので、この悩みを軽くするため、ここらでひとつ我が軍の戦力(歌を知ってるアーティスト)を分析しておこうと思う。


・Mr.Children

戦術の核となる主砲。なんせ活動歴が長く、しかもコンスタントにずっと売れている。俺が高校生の頃からメジャーなバンドなわけだから、年上から年下までいける。「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」もあるし。『ミスチルなら!』という抜群の安定感。

・ユニコーン・奥田民生

最近復活した。一時ビッグ・ダディのイメージが付きすぎてマイナスだったけど、だいぶ払拭されてきたのでよかった。奥田民生のとぼけた、ゆる〜い感じで『ユニコーン、奥田民生は嫌いだ』っていう人はいないんじゃないかと思っている。でも前の年の瀬に『雪が降る町』を歌ったらみんな知らなかった。すげーショック受けたよ俺は!

・B'z
これもミスチルと同じような特長の頼れる稲葉の兄貴。しかし、いかんせん稲葉さんの声は高すぎてもう無理! 全然無理! 『もうこれで終わってもいい』という時にしか歌えない、一発で声がガラガラになる諸刃の剣。 

・クレイジーケンバンド

ボーカル横山剣の声が素敵。酒呑んでガハハ。女口説いてガハハ。エロスでガハハ。粋なおっさん道と言うものを感じさせてくれる。かっこいいとはこういうことさ! なオヤジ。認知度はそんなに高くないかもしれないが、曲も歌詞もキャッチーなので、どの世代の人が聞いても嫌味がないと思う。それでいてなんかオシャレだし。

・THE YELLOW MONKEY

イエモン好きなんですよ。最近復活しましたし。ボーカルの吉井和哉は今放送中のアニメ、ドラゴンボールの主題歌も歌っているので、これにより若年層のファン拡大に………は繋がらないかもね。
ここに挙げてはみましたけど、どうなんでしょ? GLAYとかL'Arc~en~Cielみたいに当時のイメージが強いから、やっぱ同世代向けかなあ…。

・福山雅治

役者としても歌手としてもドラマやCMなどで起用され続け、非の打ち所がない福山さん。マジ、かっこいいです。でも不思議と俺の知り合いの中では『福山さんすごい好き』って人には会ったことない(失礼)タイアップ曲が多いから、サビまでいくと『あっ! この曲知ってる〜』となるアーティスト。やっぱりいい歌作ってるんです。


と、まあ、ここまでつらつらと書いてはみましたが、意外に選択肢は少ないなあ。だいたい、俺もう40歳なのにこんなくだらないこと大マジメに考えて…これは歳相応の悩みなのか?。大丈夫なのお〜?
たぶん大丈夫でしょう。たぶんね。
あと、僕、カラオケは好きなんで、誘ってください。

25歳になった時に記念に描こうとして途中止めのままの自画像。
15年も放ったらかしとは思いもしなかった。

2016年5月24日火曜日

カレーメシ! ジャスティス!!  バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生


2016年アメリカ映画

2大ヒーロー激突! とはいえ……


地球上のあらゆる兵器が通用しないスーパーマンと、強いとはいえ普通の人間であるバットマンでは力の差がありすぎて、この2人が戦う!と言われても全然ピンとこないのです。
VS と付く映画で最も胸躍ったのは『エイリアンvsプレデター』ですね。タイトルではね(^_^;)
どちらもヒーローですから、VS とか言ってもどうせ共通の敵が現れて共闘してやっつける、東映まんが祭り的な展開に最終的にはなるんだろ~とか思って、別に彼らが嫌いではないのですが、子供が観たいと言うので期待値ゼロで観ました。

バットマンとスーパーマンがお互い「なんか面白くないなあ、あいつ…」となるのは結構人間臭い理由なんですけど、ただどちらも結構人格者なのに、よく確かめもせずにそんなことでいがみ合うかなあ? とも思ってしまいます。

詳しく知らないのですが、本作はアベンジャーズとは別会社のアメコミヒーロー集結ものの序章にあたるらしく、続編で他のヒーローが集結する伏線が張られています。アベンジャーズの場合は個々の映画が先にあったのでまだ分かりやすいのですが、この映画の場合、「他にもヒーローがいる!」となって、ちらっと映るヒーローに全然馴染みがないため、ピンときません。
本作でもワンダーウーマンなるヒーローが突然出てくる(しかも超強い)のですが、僕には知らない人です。
マン・オブ・スティールから直接繋がっている話なので、テレビで放送していたのを観ておいてよかった。しかしやっぱり、特に知名度のあるスーパーマンとバットマンなのだから『元々の原作を知っている』や『他の関連作品を観ている』ことをある程度前提とした作りにしなくてもよかったのではないかと思うのです。
知っていたらより楽しめる! ではなくて 知らなければ『?』な展開やシーンをあまりに多く加えるのは僕は好きじゃないです。だからアベンジャーズもちょっと苦手。でもこれはね~ホント難しいとこだとは思います。分かってはいるんですけど(^_^;)
この手の映画にケチをつけてもしょうがないのですが、子供と一緒に観ているからか、話がこの作品の中だけで完結しないことに関して、不親切だなあと思うんです。

バットマン役がノーラン監督の時のクリスチャン・ベールからベン・アフレックになっていましたが、ベン・アフレックはガタイが良すぎてバットマン、ムチムチでした。そこはちょっと気になるな。

総じて、相変わらずザック・スナイダー監督が作る映像はキレイでかっこいいですけど、ストーリーはイマイチだったかなあ(T_T) 

2015年12月22日火曜日

妻の心中は裏切り者を暴き出すより難しい。 裏切りのサーカス



裏切りのサーカス

2011年、イギリス・フランス・ドイツ合作のスパイ映画


冷戦下、イギリス秘密情報部(通称サーカス)に所属する主人公スマイリーはサーカス内に『もぐら』(裏切り者)がいるとの情報を得、もぐら探しを開始する…ってお話。

複数登場するサーカスの構成員や他国のスパイ組織など、数々の人物の思惑が絡み合い複雑なドラマを生んでいます。なので、ボンヤリ観ているとイマイチ話がよく分かりません。さらにサーカス内の構成員はコードネームを持っており、コードネームと本名、両方使うので余計ややこしいです。(X-Menでいうウルヴァリン=ローガンみたいな感じ)
でも話自体は非常に良く出来ていて、映像の雰囲気とも相まって、小説を読んだかのような気分にさせてくれます。


ただ、この作品で最も印象的なのはスパイ間のスリリングな諜報合戦よりも、『男女間の妙』 です。

主人公スマイリーは切れ者でサーカス内からも一目置かれ、他国の諜報員には恐れられているほどの男なのですが、妻のアンには弱いのです。
作中では明確に語られていませんが(アンは劇中では数カット、しかも後ろ姿のみの登場です)、アンはふらっと家からいなくなり、またふらっと戻ってくる奔放な女性のようで、他の男とも明らかに関係を持っている妻アンに対してスマイリーは複雑ながらもやはり愛情をもっています。ラストでスマイリーが自宅に帰った際、妻アンが戻ってきているのがシルエット的な映像で語られるのですが、その際のスマイリーの後ろ姿はどこか嬉しそうに観えるのが不思議。
男女の仲もまた複雑ってことでしょうかね〜^^;

鑑賞を開始してからすぐにスマイリーに対してものすごい既視感があって、ず〜〜っと引っかかっていたんですが、こないだ分かりました!ノーラン監督のバットマン3部作に出てくるゴードン刑事にそっくりです! まあ役者も同じゲイリー・オールドマンなんでしょうがないんですけど、キャラも似てます(^_^;)

2015年11月29日日曜日

久々に映画レビューするよ! 劇場版 MOZU


「誰だっ!? あんたは!?」

「倉木だ。」

まるで、ジェームズ・ボンドのような受け答えをする男、西島秀俊演じる警視庁公安部捜査官、倉木尚武 警部が主人公のハードボイルドシリーズ、テレビドラマシーズン1・2を経ての劇場版。

妻と娘の死の真相を求めて、倉木が巨大な陰謀に挑みます。この劇場版ではシリーズ通しての謎『ダルマ』の存在や、妻と娘の死の真相がついに明かされます。

テレビシリーズの頃から、非常に凝った画面作りで魅せる本作は劇場でも見応え十分。ロケーション、演出、メチャかっこいいです。
例えて言うなら、ジョン・ウー監督の『飛び交うハト』『二丁拳銃乱射で横っ飛び』そんな感じの様式美がバシバシ!さらに元々卓越した戦闘能力を持つ倉木警部でしたが、今作ではまさにボンド並のタフガイになっておりビックリ(;・∀・)!
『いやいや、そんなことありえないから』と野暮なこと言わず素直に『かっこいい~』と楽しみましょう。

役者陣では長谷川博己と劇場版から参加した松坂桃李がかなりの好演(怪演)。特に松坂桃李がここまで狂気を纏った悪役を演じられるのには驚きました。長谷川博己演じる東はキャラが立ちすぎて吹き出す寸前でしたが、やっぱり上手いです(^^)

ただ、ストーリーは後半やや駆け足で、クライマックスの状況に至るまでもう少し説明が欲しかったのと、あっさり決着がつきすぎて『え?』って感じです。もう少し盛り上げて欲しかった。
まあ、色々ツッコミどころも多いんですけど、ラストは個人的には最高でした。あ~いう終わり方には弱いな~。終わりよければ全てよし。

邦画って、劇場でみた後に「やっぱりDVDでよかったかな?」と思うことも多いのですが、この作品は映像、重厚な音楽と劇場で鑑賞できてよかったです。
ただし、テレビシリーズをまったく観てない人は『わけわかんね』だと思うので、必ずテレビシリーズを観てからにしてくださいね。ずっとひっぱってきた謎が明かされるので、『おお…ついにか…』というカタルシスが得られるところも一つの大きなポイントだと思いますので(^^)/

久々の映画レビューでした。鑑賞直後、気持ちが熱いうちに書いておきました(^^)

2015年7月27日月曜日

子供とコーヒーと疑問とTSUTAYA



子供がとにかく「なんで?」「どうして?」とあらゆることについて聞いてくる。
「どうしてウンチはお尻の穴から出るの?」とか「どうして忍者は高くジャンプできるの?」と
実に子供らしいことから
「地球があって、宇宙があって、宇宙の外はどうなってるの?」とか「どうして僕は生まれてきたの?」と
こちらがギクリをするようなことまで聞いてくる。

俺が分からないことは
「お父さんにも分からない。たくさん勉強して大きくなって、答えが分かったらお父さんに教えてくれ」
で済ましている。
この質問攻めには参ってしまうが、この無邪気な探究心は俺にもまだ残っているのです。

週に数回、近所のコンビニでカフェラテを買う。
いつも同じ物を買うので、馴染みの素敵な店員さんが、
「次に来られる時はカフェラテが220円から180円に値下げされてますよ」と教えてくれた。

すると単純な疑問が頭をもたげてくる。どうして値下げされるのだろうか?
それはもう口をついて出ている。
「どうしてですか?」
答えは
「さあ〜? どうしてなんでしょ?」

せち辛いこのご時勢、値上がりすることはあっても、値下がりするのは珍しいのではないか?
しかも220円から180円に値下げとなれば、結構な値下げだ。
しかし、データを集計してカフェラテが沢山売れることが分かったから材料の大量発注でコストを下げたとか、材料の質を落としたとか、ホントにそんな理由なら店員さんも言いづらいだろう。

ここは野暮なことを言わず
「値段が下がるのは嬉しいですね」ぐらいでケリをつけておくべきなのだ。


以前スターバックスでこんなことがあった。

来店すると、今まで一番大きいサイズだった Grande(グランデ)を超える Venti なるサイズが登場していた。
そこで、さっそく接客してくれた若いかわいい女性店員に尋ねる。
「なんて読むんですか?」

若いかわいい女性店員は満面の笑みで
「これはイタリア語でベンティと読みます!」と元気良く教えてくれた。

するとさらに疑問が頭をもたげてくる。
「どういう意味なの?  Grandeより大きいサイズだから、すごく大きいとかそんな意味?」

すると女性店員さんは
「あっ…えっと……意味は分からないんです。ゴメンなさい…」と しゅん としてしまった。

しまった! お姉さんに恥をかかせてしまった!

「いや! 大丈夫です! 僕も分からないし! それよりどうですか?僕とお茶でも?」
と冗談を言って場を和ませようと思ったが、俺ももう若者ではない。このセリフを全部言ったら
完全にオヤジが若い女の子を困らせている図になってしまう!と思いとどまり、
「いや! 大丈夫です! 僕も分からないし! ハハ…」となった。


そういえばTSUTAYAでもこんなことがあった。
TSUTAYAでは店舗でレンタルしたCDやDVDを郵送で返却できるというサービスがある。
それをはじめて利用した際、大学生らしき店員のお兄さんがシステムを説明してくれた。

「この郵送返却専用の袋に入れて、返却期限当日の朝8時までにポストに投函してください」とのこと。

そこでまた色々な疑問が頭をもたげてくるのだ。
「えっ? 当日の朝8時までにポストに入れたら大丈夫なの?」

「はい。大丈夫です。」と店員さん。

一言でポストと言っても場所や集荷時間もまちまちだ。中には1日に1回しか集荷されないようなポストもあるだろう。
それでも当日の朝8時までに投函すれば同じ。不思議だ。だいたいどうして朝8時までに投函したと分かるのか?不思議だ。


「え、じゃあ(借りたのは岡山の店舗)北海道とか沖縄のポストからでも朝8時までに投函したら大丈夫なの?」

本当に聞きたかったのだが、さすがにこれを聞いたらバカだと思わるんじゃないかと思い、聞くのはやめた。


聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥 と言いますが、

聞かれる方にだって
『そんなこと俺に聞かれても…』ということもあるのだ。

なんでもかんでも聞けばいい訳ではない。
答えを持っていそうな人に聞くべきだ。

子供はいつまで俺に質問をしてくれるだろうか。

2015年6月25日木曜日

妻と喧嘩して1週間も口をきいてないが、家族で妻の実家にいく用事があるとき


『おい。どうする?』


自問自答を繰り返すが、

さっぱり分からない。どうしようもない。いかんともしがたい。

大体どうして妻と喧嘩になったかと言うと、これはまったく俺は悪くない。
妻からすれば普段の俺に何か含む所があって、きっかけがあって噴出したのかもしれないが、
あの態度はない。普通の人なら怒る。俺は絶対悪くない!

………いや、やめよう。どちらが正しいかなんて今は意味が無い。ただ険悪になって1週間口を聞いていない。
お互い歩み寄るつもりもないという事実のみ。男と女の間には大きな川が横たわっているのである。お〜こわ!

次の連休、妻の実家に帰り、お客様を迎えて一緒に食事をする予定がある。
なので俺も妻実家の一員としてお客様をおもてなししなければならない。

テーブルの端に座って口数少なくビールを煽り、子供の相手をしてお茶を濁しつつ過ごす訳にもいかないのだ。
なにかしら妻との連携は必要になるはずだ。


なにせ夫婦喧嘩はカッコ悪い。犬も喰わない。

周囲に『こいつら喧嘩してるの?』と勘付かれ微妙に気を使われるのは、もう果てしなくカッコ悪く、恥ずかしい。ダサい。
でもしょうがない、俺は悪くないし。

ここで俺だけ行かないという選択肢はない。普段から妻の両親には非常に良くしてもらっているからだ。
適当に『仕事が…』とかいって欠席するような不義理はとてもできない。しかし険悪な雰囲気を察せられるとカッコ悪い。

とはいえ「もういいじゃないか。仲直りしよう」とこちらから歩み寄るなど考えられない。
大体なんなんだ?、妻が一言「あの時はイライラしちゃって。ゴメンね」と言えば俺もやぶさかじゃあない。
こんなにもんもんとしないでも済むのに。チクショ〜!

八方塞がりだ。


せめて自分の気持ちの落とし所を探ろうと考えあぐねていると、ぼんやりと答えが見えてきたような、そんなような気がした。
その答えとはこうです。

かつてドラゴンボールの主人公、孫悟空はこう言った。


「まずはスーパーサイヤ人でいることに慣れるんだ」


スーパーサイヤ人とは主人公 孫悟空の一族(サイヤ人)の中でも特に才能を秘めたごくごく一部の者のみが、
怒りで理性のタガが外れるなどのきっかけを経て得られる究極の覚醒状態で、戦闘能力が信じられない程アップする、まさしくスーパーパワーアップした状態のこと。

が、悟空はこのスーパーサイヤ人状態をキープし、さらなる高みを目指そうとするのである。

つまり我々夫婦も、この『喧嘩して口をきいてない状態』を特別に考えずに

「僕達夫婦は元からこうでしたよ〜」
「普段から会話のない無口な夫婦なんです〜」と

しれ〜っとしていればいいのではないか?

喧嘩してるからと不穏な空気を出さず、しれ〜っとしていればいい。これが普通なんだ。俺はスーパーサイヤ人だ。
そう考えるとなんだかやれそうな気がしてきた。


でもさ、

悟空はいいよ。どんどん強くなるだけだから。

うちの夫婦関係はこの先どうなってしまうのだろうと、一抹の不安が頭をよぎる。

そんな夜だった。

それでもボクは悪くない。

せめてイラストはかわいくしておきました。

※ここまで読んでくださった付きあいのいい、かつ聡明な皆様ならもちろんお分かりだとは思いますが、
これは全部フィクションですので本気にしないでください。

2015年5月25日月曜日

趣味は読書の鉄壁さ

「趣味は読書です」と言う人にはあまり会ったことがないが、
そう言われたら多分「あ、知的な人なんだ」「物静かな人なのかな?」と思ってしまうだろう。
そういうイメージ。

「最近はよく雑誌や本を読んでます」と言われれば「へ〜どんな本?」と気楽に返せるが、
ズバリ「読書」と言われるとその奥深さにおののいてしまう。
うかつに会話を続ければ自分の知識の浅さが露呈してしまうから。

「こないだ村上春樹の新作をやっと読破しました」
「あなたもハルキスト? 僕も読みました。 あの作品は〜」 なんて会話、俺は一生することがないと思う。

とにかく読書はなにか、ふざけようがなく、茶化しにくく、『賢そう』なので、
ケチのつけようがない、ゆえにとっつきにくい鉄壁の趣味なのだ。

そこには憧れがある。

大体、先に書いた会話相手は全て女性を想定している。

まじめで成績優秀、いつも図書館で本を読んだり、勉強しているような委員長(もちろん女の子。しかもかわいい)
話しかけたいけどきっかけがない…。
儚いあこがれ…初恋…。

“読書”という言葉が持つ繊細さ、限りなく透明に近いブルーさ、純粋さ、そして『触れてはならぬ感』はこのイメージを内包しているからなのだ!

まあ、全てベタな妄想だけど。


こないだ、読みたかった本が手に入らないのでネットで古本を買った。
本の価格はナント1円!、送料が257円で合計258円。

これで一体誰が儲かるのだ? 

本当に不思議だが、他人の商売を心配するのもバカらしいので考えるのはやめた。


古本はあまり好きじゃない。
活字本は長い時間を共にするため、時にソファーで、時にベッドで読む。
そういう時身に覚えのない、ページに挟まったおかしのクズ、何かよくわからない「毛」などがはらはらと落ちてきたら、微妙な気持ちになる。
古本は前の持ち主の影に怯えなければならない。

しかしこれが電子書籍にはない、物体としての本の強みでもある。
紙の質感。手触り、インクと紙の匂い。古本であれば前の持ち主の痕跡など、
そういう人間味、ドラマがあるじゃあないか。

そういえば『匂い』

古本は明らかに新品とは違う、古本屋独特の香りがする。
あの匂いは何の匂いだろう? 紙が年月を重ねて?
防虫剤? 

届いたばかりの古本を手に取り、匂いを嗅いでみる。
『できれば新品みたいな匂いがしないかな?』

想像していたのとはまったく違う匂いがした。

女性の香水のような、化粧品のような匂い…
ありていに言えば、1人暮らしをしている女性の部屋の匂い。

あまりに想像とかけ離れていて動揺した。
でもちょっと得した気になった。

俺は知的とは程遠い人間だと思った。